「残業代ゼロ法案」、人事担当者の間では「反対」(48%)が「賛成」(40%)を上回るキャリアニュース

エン・ジャパンが人事担当者向けサイト「エン 人事のミカタ」利用者を対象に、「ホワイトカラー・エグゼンプション制度(正式名称:日本型新裁量労働制、通称:残業代ゼロ法案)と時間外労働(残業)」についての意見を求めた調査結果を発表した。

» 2014年10月29日 10時00分 公開
[MONOist]

 人事担当者の間では「残業代ゼロ法案」に対して反対意見が多いものの、残業時間の少ない企業では賛成派が多数を占めるようだ。エン・ジャパンが2014年9月25日に発表した「ホワイトカラー・エグゼンプション制度と時間外労働(残業)」についてのアンケート調査で明らかになった。

 同社が運営する人事担当者向け採用支援サイト「エン 人事のミカタ」上で、サイト利用者382名にアンケートを取ったところ、ホワイトカラー・エグゼンプション制度、いわゆる「残業代ゼロ法案」について「よく知っている」(16%)、「大まかには知っている」(67%)との回答が集まった。

photo “日本型新裁量労働制”(通称“残業代ゼロ法案”)についてご存知ですか?

 続いて、同制度の導入についてどう思うかと聞くと、全体では「反対」が48%と「賛成」の40%を上回った。

 ただ、残業時間が20時間以内の企業に絞ってみると、「賛成」が45%で「反対」の40%よりも多かった。対して、全体の6割を占める残業時間が20時間を超える企業では「反対」(48%)の声が「賛成」(34%)の声よりも大きくなっている。

photo “日本型新裁量労働制”の導入について、どのように思われますか?

 同調査ではさらに、「残業の削減に取り組まれていますか?」とも質問。「取り組んでいる」と答えた企業が全体では79%となった。

photo 残業の削減に取り組まれていますか?

 残業の削減に取り組む理由としては、「従業員の健康」(77%)、「残業費削減」(60%)、「生産性向上」(48%)が理由として挙げられている。

photo (残業の削減に)取り組まれている理由はなんですか?(複数回答可)

 一方、残業の削減に取り組んでいない企業にその理由を聞くと、「事業・仕事の特性上、これ以上の短縮は難しい」という答えが6割を占めた。また、「収益拡大のためには、残業はやむを得ない」(27%)、「経営者の理解が得られない」(27%)という声が続いている。

photo (残業の削減に)取り組まれていない理由はなんですか?(複数回答可)

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