棚の下に潜り込んで棚を持ち上げ、指定位置まで自動搬送できるため、作業効率の向上・省人化が可能。専用搬送機を使って棚から部品・商品の出し入れを全自動で行う自動倉庫システムに比べ、初期コストを約3割(同社比)抑制できる。
日立製作所は2014年9月1日、部品・商品の保管棚を棚ごと自動・効率搬送する小型・低床式無人搬送車「Racrew」を開発・発売した。各種工場の製造・部品保管ラインや倉庫業・通信販売業の配送センターなど向けで、将来はアジアを中心とした海外にも拡販する予定。
Racrewは、小型かつ低床のため、棚の下に潜り込んで棚を持ち上げ、指定位置まで自動搬送できる。作業者が移動することなく部品・商品をピッキングできるため、作業者が棚に取りに行くよりも作業効率が良く、省人化もできる。さらに、専用搬送機を使って棚から部品・商品の出し入れを全自動で行う自動倉庫システムに比べ、初期コストを約3割(同社比)抑制できる。
また、収集・蓄積した運用データを基に、同社のデータアナリティクスのノウハウを活用した分析・シミュレーションを行い、搬送効率を改善させる機能もある。これにより、利用頻度の高い部品・商品を積んだ棚を短い搬送時間の位置に配置したり、渋滞の少ない搬送ルートを選択することもできる。
外形寸法は、幅900mm×長さ960mm×高さ380mmで、積載荷重は最大500kg、走行速度は最大速度60m/分(無負荷時最大速度80m/分まで可能)となっている。電源はリチウムイオン電池で、自動充電機構付き。機械器具製造ライン、部品保管ライン、医薬製造ライン、食品製造ライン、倉庫業配送センター、通販業配送センターなど、結露が発生しない屋内環境で利用できる。
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