独自の硫黄系難燃剤により、最大99%の再生材使用率と高い耐久性・耐熱性を可能にした。添加物が従来の10分の1未満と極微量のため、環境負荷の低減にも貢献できる。
ソニーは2014年8月4日、難燃性再生プラスチック「SORPLAS(ソープラス)」の外販を10月上旬に開始すると発表した。2011年に実用化し、液晶テレビなどの自社製品に使用してきたもので、今後は国内外の家電製造事業者などに向けて幅広く提供する。
従来、製造事業所などで排出される廃ポリカーボネイト樹脂は、家電製品に必要な難燃性や強度を満たすため、約55%の新しいポリカーボネイト樹脂と約15%の難燃剤を添加し、再利用されてきた。
SORPLASは、廃棄DVDなどの光ディスクや液晶テレビに使われる光学シート(光学拡散板)から再生したポリカーボネイト樹脂に、同社独自の硫黄系難燃剤を使用。これにより、総重量比1%未満という極微量の添加量で従来の難燃剤と同等の難燃効果が得られ、最大99%の再生材使用率と高い耐久性・耐熱性を可能にした。
また、添加物が従来の10分の1未満と極微量のため、CO2の発生量を大幅に抑え、環境負荷の低減にも貢献できる。さらに、リサイクルを繰り返したり、厳しい環境で使用しても、ポリカーボネイト樹脂の特性を維持できる。
ラインアップは、成形しやすい高流動性タイプ「SPL-EC30」、衝撃に強い高衝撃性タイプ「SPL-EC50」、薄型で燃えにくい薄肉難燃タイプ「SPL-R20T」の3種類。それぞれ、TV、カメラ、PC用筺体・部品向けとなっている。
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