日立、分散型エネルギーシステム事業でヤンマーエネルギーシステムと協業FAニュース

ヤンマーエネルギーシステムの「マイクロコージェネレーション」と、日立が新たに開発した連携制御装置「マイクログリッドコントロールシステム」を組み合わせたもの。ピークカット・ピークシフトによる電気料金低減、CO2削減、BCP対応が可能となる。

» 2014年06月20日 07時30分 公開
[MONOist]

 日立製作所は2014年6月2日、分散型エネルギーシステム事業でヤンマーエネルギーシステムと協業し、両社の技術を組み合わせたシステムパッケージを発売したと発表した。中小規模の発電システムとして、工場や病院などの公共施設、商業施設などでの導入を想定している。

 2014年4月に施行された改正省エネ法では、事業者が自家発電や蓄電池などの分散電源を活用してピーク電力使用量の低減に取り組むことがプラスに評価されるよう規定されている。これにより、分散型エネルギーシステムを導入する動きが拡大しているが、そのシステム構築には発電システムや施設内設備、制御装置など、さまざまな機器の導入が必要となる。

 今回、両社が協業することで、制御装置を含めた分散型エネルギーシステムの基本構成をパッケージ化し、一度に提案することが可能となった。

photo システム構成

 このシステムパッケージは、ヤンマーエネルギーシステムの「マイクロコージェネレーション」と、日立が新たに開発した連携制御装置「マイクログリッドコントロールシステム」を組み合わせたもの。前者は、ガスエンジン発電により発生した熱エネルギーを給湯や冷暖房に有効利用してエネルギーロスを軽減するもので、後者は、分散型エネルギーシステム全体を安定的・効率的に制御するものとなっている。

 これを用いてエネルギーの制御や発電システムの効率運転をすることで、ピークカット・ピークシフトによる電気料金低減とCO2削減ができる。また、マイクロコージェネレーションの排熱を有効利用することで、省エネルギーにもなる。さらに、停電時や電力不足時でも自立運転への自動切り替え機能によって発電と熱供給が可能となり、BCP対応としても活用することができる。

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