シナノケンシ、精密モータの新生産拠点としてメキシコに進出工場ニュース

メキシコに生産拠点を持つ既存顧客の利便性を考慮し、「地産地消」を高めるのが目的。さらに、中国以外に生産拠点を分散することでリスクを回避し、新規顧客を獲得して北米ビジネスの拡大も狙う。

» 2014年05月28日 11時00分 公開
[MONOist]

 シナノケンシは2014年5月8日、精密モータの新生産拠点としてメキシコに進出することを決定したと発表した。工場の候補地はメキシコ中央部のグアナファト州で、量産開始の時期は2015年度下期を予定しているという。

 今回の進出は、メキシコに生産拠点を持つ既存顧客の利便性のため、「地産地消」を高めるのが目的。同じエリアで生産・供給することで、輸送時間の短縮もでき、時差を考慮する必要もなくなる。

 さらに新規顧客を獲得し、北米ビジネスを拡大する狙いもある。NAFTA地域(北米)は関税が有利なことから、メキシコでは自動車産業の集積が進んでいるという。同社は、既に中国広東省と安徽省に生産拠点を持つが、NAFTA地域への生産拠点の展開は今回が初めて。中国以外に生産拠点を分散することで、リスク回避にもなると考えられる。

 操業開始時の工場規模は、延床面積約4000m2、従業員数80人を予定している。当初は主に車載用モータを生産し、3年後の2018年度には約20億円の売上規模を目指す。その後も、自動車関連業界にとどまらない精密小型モータの受注拡大へ向けて、市場開拓を進める予定だ。

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