安川電機が発売した「Σ-S」シリーズは、空圧機器の代替として使うのに必要な性能・機能だけに絞り込むことで、低価格で提供できるようにした。
安川電機は2014年4月10日、性能・機能を絞り込むことで低価格化を進めたACサーボドライブ「Σ-S」シリーズを発売した。
工場内の搬送装置などに使われている空圧機器は、低コストだが多くのエネルギーを熱として排出している。電動化することで省エネを図りたいところだが、従来のACサーボドライブは高コストで、採用されにくかった。
そこでΣ-Sシリーズは、汎用のACサーボドライブから性能・機能を削り、空圧機器の代替として使うのに必要な分だけに絞り込んだ。それにより、低価格で提供できるようになったという。
さらに、押し当て動作・把持動作に適したトルク制御、多点位置決め、指定区間内検出出力、加減速制御といったACサーボドライブの優れた制御機能は残すことで、Σ-Sシリーズを適用した装置の生産性を向上させることができるとしている。
小形・軽量であることも特長。サーボモータのフランジサイズは□25mmと□40mm。定格出力30W/50W、定格回転速度3000min-1。サーボパックは基板タイプの外形寸法が123mm×80mm。最大適用モータ50W、入力電源電圧DC24V、指令I/Fは接点指令形(プログラムテーブル方式)とパルス列指令形となっている。
操作は簡単で、同社が提供する無償エンジニアリングツール「SigmaWin+」によって簡単にセットアップできる。想定されている用途は、医薬品や食料品などの検査・分析装置、ロボットハンド、一般搬送装置など。グリッパ、ピック&プレース、ワークの搬送・位置決めなどに利用できるという。
販売価格はオープン。2015年度までに1万2000台の販売を目指す。
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