NECは、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)を外出先で充電する際に用いるEV用充電器の利用者認証や課金管理、監視・制御などを一元的に行う充電コントローラの新製品を開発した。従来比で、容積を約60%、重量を約40%削減。壁面への設置や、急速充電器の側面への取り付けによる一体化が可能なことを特徴としている。
NECは2013年12月11日、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)を外出先で充電する際に用いるEV用充電器の利用者認証や課金管理、監視・制御などを一元的に行う充電コントローラの新製品を開発したと発表した。従来品と比べて、容積を約60%、重量を約40%削減しており、壁面への設置や、急速充電器の側面への取り付けによる一体化が可能なことを特徴としている。販売価格(税抜き)は50万円。経済産業省「次世代自動車充電インフラ整備促進事業」の補助対象にもなっているので、価格の半分もしくは3分の2の補助金が得られる。出荷開始時期は2013年12月下旬で、販売目標台数は今後2年間で2000台である。
この新製品は、日産自動車がEV用急速充電器の設置を進めている同社販売店網に導入される計画だ。既に、日産自動車の販売店のうち約800店にEV用急速充電器が設置されているという。なお、これらの販売店における充電サービスはジャパンチャージネットワークが提供する(関連記事:EV用急速充電器の有料化が加速、日産出資企業も会員制サービスを立ち上げ)。
NECのEV用充電器向け充電コントローラは、EV用充電器のユーザーが分かりやすく利用できるようなユーザーインタフェースを備えるとともに、充電サービスを展開する事業者が会員認証や課金などの管理を容易に行えるようにクラウドサービスと連携するための通信機能も有している。従来品は、外形寸法が高さ1330×幅220×奥行き300mmであり、重量も約30kgあった。新製品は、外形寸法が高さ724×幅260×奥行き160mmになり、容積で約60%もの小型化を実現した。特に高さと奥行きがほぼ半分になったため、壁面への設置や、急速充電器の側面への取り付けによる一体化が可能になった。重量も約17kgと約40%軽くなった。
小型・軽量化したものの、従来品と同様に、会員認証や課金管理を容易に行えるICカードのタッチ認識機能や、単色蛍光表示管を使ったモニターを搭載している。W-CDMAを用いた通信機能もそのままだ。先述した日産自動車の急速充電器や豊田自動織機の普通充電器をはじめ、国内のEV用急速充電器メーカー8社とEV用普通充電器メーカー6社の製品との接続を保証している。
なお、この充電コントローラの新製品は、「エコプロダクツ2013」(2013年12月12〜14日、東京ビッグサイト)で展示される予定だ。
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