費用対効果評価の解析を支援する医療経済評価ソリューション:医療機器ニュース
日立製作所は、AIを活用し、新規に開発する医薬品・医療機器の費用対効果評価の解析を支援する「Hitachi Digital Solutions for Pharma/医療経済評価ソリューション」の提供を開始する。
日立製作所が2019年10月15日、AI(人工知能)を活用し、新規に開発する医薬品・医療機器の費用対効果評価の高度な解析を支援する「Hitachi Digital Solutions for Pharma/医療経済評価ソリューション」の提供を開始すると発表した。
医薬品・医療機器メーカーの顧客とともに、対象薬や機器の分析に用いるモデル選定および比較対象技術の論文調査を行い、費用対効果分析と層別化因子解析をしてレポートを作成する。
本ソリューションを利用すれば、従来は医療経済評価の専門家が医学論文や治験、診療情報などの膨大なデータを基に行っていた解析作業を、AI技術を活用したビッグデータ分析の利用によって、より効率的に費用対効果の算出根拠に必要なパラメーターの抽出や因子の探索ができる。
解析の効率化は、同社が開発したAI技術のテキスト構造化技術や診療プロセス解析技術を用いることで達成。膨大なデータから費用対効果評価の算出根拠に必要なパラメータを抽出する作業を、解析者の経験に依存することなく、効率よく実施できる。
また、AIを使った層別化因子解析技術を用いることで、奏効ないし非奏効や有害事象の発生率などに影響を与える因子の探索ができる。これにより、これまで熟練者に依存していた製品開発戦略立案業務の効率化と高度化が図れる。
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