そして自社の工場で神経系が機能し、各種のシステムと連携できているかを測る指標として、以下の「5つの質問」を挙げた。
「サービスレベルや製造品質、さらには機動力を測る5つの質問にもし答えられないなら、答えられるように投資が必要だということになる」(佐藤氏)
「実践的MES導入ガイド」の執筆者の1人でダッソー・システムズの廣谷満氏は「PCを動かすためにOSがインストールされているように、工場でも自動化などが進めば進むほど、全体を統合コントロールする仕組みが必要不可欠になる。MESはPCにおけるOSのような存在になり得る」と語る。
そして廣谷氏は、MESの役割は、生産指示を製造指図に変換し、作業者および設備に指示して、実行結果を収集、コントロールすることだと説明。指示情報(製造指図)の伝達と実績情報の収集を組み合わせて管理することがMESの本質だとした。
編著者の1人でアビームコンサルティングの阿部洋平氏は出版の目的の1つとして、「日本では、海外で1997年に発表されたフレームワークにあるMESの11機能がいまだに使われている。この11機能自体、海外ではもう3回更新されているのに日本ではそれが普及していない」と話す。
エンジニアリング協会で「MES/MOM導入のための標準業務一覧」の作成などにも携わってきた阿部氏は、日本で広まった1997年版の11機能について「各機能の境界が曖昧で重複が多く、在庫管理機能の抜けなどもあり、実態に合っていない」と課題を指摘する。
「標準業務一覧は機能ベースではなく、業務ベースで策定した。ただ、これだけではなぜMESが必要なのか、どのように導入すればいいのか分からないという反応もあり、標準業務一覧を補完するものとして書籍を出す必要があると思い、出版に向けて動いてきた。標準一覧で整理された各業務に対し、MESがどのような機能を提供し、ERPやPLMといった周辺システムとどう連携するのかが1つ1つ丁寧に解説されている。ぜひ標準業務一覧を手元に置きながら読んでいただきたい」(阿部氏)
なお、「実践的MES導入ガイド〜製造実行システムが工場を強くする」は、4400円(税込み)で近代科学社にて販売されている。
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