半導体微細構造の正確な把握を目指し、X線計測の共創研究所を設置研究開発の最前線

半導体の製造プロセスが複雑化する中、従来手法では困難だった微細構造の正確な把握が急務となっている。東北大学とリガクは、次世代放射光施設「NanoTerasu」を活用し、新たなX線計測手法の開発と実用化を目指す共創研究所を設立した。

» 2026年09月09日 11時00分 公開
[MONOist]

 東北大学とリガクは2026年8月1日、「リガク・東北大学X線計測共創研究所 Beyond The Limits」を設置し、共同研究を開始した。設置期間は3年間で、X線計測技術の高度化と新たな計測手法の確立、次世代研究者の育成を目指す。成果に応じて延長も検討する。

「NanoTerasu」で実験する研究所のメンバー 「NanoTerasu」で実験する研究所のメンバー[クリックで拡大] 出所:東北大学

 研究所は東北大学内に設立され、次世代放射光施設「NanoTerasu」を活用した微細構造の計測技術を開発する。東北大学の情報科学の知見とリガクのX線計測に関するノウハウを融合させ、データ解析手法の高度化を図る。

 初期段階では、半導体分野での軟X線計測の実用化と、情報科学を活用したデータ解析技術の高度化を優先的に進める。その成果を踏まえ、電子材料や機能性材料など、微細構造や材料状態の正確な把握が求められる幅広い分野へ展開する。

 また、育成した研究者や技術者が活躍することで、X線計測技術の知の循環を生み出し、持続的なイノベーション基盤の構築に貢献する。

 半導体の小型化、多層化、多材料化により、製造プロセスは複雑化している。安定的な量産にはX線計測技術が不可欠だが、微細構造の評価や深さ方向の正確な構造解析などは、従来手法では対応が困難となっている。そのため、軟X線などの新しい計測手法の開発や放射光施設と連動した技術基盤の強化が求められている。

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