EV充電インフラは利用シーンに応じた整備が必要だ。特に、集合住宅などに住んでおり自宅で充電ができないという顧客向けには、生活圏内での充電を可能とする「基礎代替充電」環境を構築する必要がある。だが、現状のEVインフラ状況としては、自宅などの充電を基本とする「基礎充電」が全体の約65%を占めており、基礎代替充電の割合は約30%にとどまっている。
ホンダチャージはこの基礎代替充電を提供し、全国の商業施設を中心にして顧客の買い物時間を活用できる充電環境を整えていく。「日本政府も2030年までにEVの充電器30万口を設置するという目標を掲げており、ホンダとしてもここに積極的に関与してEVの普及とカーボンニュートラルに向けた社会を実現していく」(木村氏)。
ホンダは急速充電器の拡充を進めており、現在はニトリグループなどと協業して商業施設を含めて全国に約200基の急速充電器を設置している。また、プラゴとのローミング連携により、充電可能な場所を全国で約850口という規模まで拡大している。木村氏は「2030年に向けて充電可能な場所を数千口規模まで拡大し、EV普及を支えるインフラ整備を加速していく。また、ニトリとはカーボンニュートラル実現に向けた思いを共有して、環境負荷低減への貢献を共に目指している。こうした取り組みはホンダ単独ではなく、さまざまなパートナーと共に進めていく必要がある」と語る。
ニトリグループでは「Nitori Group Green Vision 2050」という環境目標を掲げ、カーボンニュートラルに向けた取り組みを進めている。ニトリホールディングス SDGs推進室 室長の奥田理氏は「『普段行く場所で充電を気にすることなく過ごせる体験』『充電は特別な行動でなく日常の動線にあり自然なものとしたい』といったホンダが掲げる考え方に共感し、われわれも暮らしを担う企業としてホンダと共に社会実装をしていく」と語る。
同グループは全国に広がる店舗網を有し、無料の駐車場を備える店舗が多いため、30分から1時間程度滞在する顧客が多いという。この滞在時間はEVの充電時間と親和性が高いため、普段の買い物や用事の間に充電が完結する環境を整えることで、「充電のために行く場所」から「生活動線の中で充電できる場所」を目指していく。
ホンダとの協業を進めることで、EV充電設備を導入するだけではなく、施設を利用するEVユーザーの体験価値を高めることができるとニトリグループは捉えている。これにより、EVユーザーの来店機会の創出や新たな客層の獲得、店舗の滞在時間/企業価値の向上を図っていく。奥田氏は「ニトリグループはこれまでは人々の家の中の暮らしを支えてきたが、これからはEV充電インフラの構築を通じてスマートシティーを実現し、家の中と外の暮らしという部分も支援していく」と述べている。
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