日産自動車は、次世代の自動車開発に必要となる高度な3Dプリンティング技術と接合技術の開発を進めるため、大阪大学 接合科学研究所と共同で「日産自動車 溶接・接合共同研究部門」を設立した。
日産自動車(日産)は2026年2月3日、次世代の自動車開発に必要となる高度な3Dプリンティング技術と接合技術の開発を進めるため、大阪大学 接合科学研究所と共同で「日産自動車 溶接・接合共同研究部門」を設立したと発表した。同研究部門では、大阪大学 接合科学研究所から生まれた2つの技術に関する開発と応用を進める。
1つは、高速3Dプリンティング技術「AFSD(Additive Friction Stir Deposition)」の研究と実用化だ。同技術は、摩擦熱を用いて金属の材料を溶かすことなく固体のまま積層造形を行う固相積層技術の一種である。AFSD技術は摩擦肉盛法に分類され、リング状の重りを供給材の周りに設置することで供給材のバリや空洞の発生を抑制しつつ、高品質かつ高速な加工を可能とする。
新型車を開発する際、試作向けの型を用意して部品を製造するが、同技術を利用することで開発期間を大幅に短縮できる。少量多品種な部品でも、金型を作ることなく生産可能なため、従来のコスト構造を大きく変えることも可能である。
もう1つは、「高輝度X線透過型溶接・接合機構4次元可視化システム」を用いた接合技術開発の高度化だ。同システムは2組のX線撮像システムを用いて1秒当たり1000フレームの高速撮影を行うことで、溶接中の材料内部の挙動を確認できる。
さまざまな接合工法を高輝度X線透過型溶接・接合機構4次元可視化システムで観察することにより、材料の組み合わせごとに適切な接合条件やさまざまな接合方法のメリット/利用法について論理的に解析できる。同システムを活用した画像診断技術によって自動車開発を効率化し、新型車をより短期間で市場へ投入することを目指していく。
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