日産自動車は、2026年3月期第3四半期の決算と経営再建計画「Re:Nissan」の進捗状況を発表した。Re:Nissanでは、南アフリカの生産拠点であるロスリン工場の売却を発表しており、2026年度末には2500億円の固定費削減を達成する見込みである。
日産自動車(以下、日産)は2026年2月12日、横浜市内とオンラインで記者会見を開き、経営再建計画「Re:Nissan」の進捗状況と2025年度(2026年3月期)第3四半期(2025年4月1日〜12月31日)の決算を発表した。Re:Nissanでは、同年1月に南アフリカのロスリン工場の売却を発表しており、2026年度末には2500億円の固定費削減を達成する見込みだ。
日産は経営再建計画「Re:Nissan」における取り組みとして、変動費および固定費の削減に取り組んでいる。変動費については、これまでに5150件の改善案を提案し、これらが生み出す想定効果額は約2400億円である。この中には新規技術に関する3500件を超える提案、740件の生産/物流の革新に向けた取り組み、その他の800件以上の効率化が含まれている。日産 代表執行役社長兼CEOのイヴァン・エスピノーサ氏は、「これらの改善案は実行段階に移行しつつあり、削減目標に向かって順調に進んでいる。同時に開発プロセスを継続的に見直し、コスト削減の加速化を図っている」と語る。
固定費については、Re:Nissanを発表してから10カ月の間に、予定していた7つの車両生産拠点に関する発表を全て終えた。直近では2026年1月に、南アフリカのロスリン工場の売却を公表している。固定費削減額は2025年度第3四半期累計で1600億円に及んでいる。2026年度末には2500億円の固定費削減を達成する見込みだ。1時間あたりの開発単価の削減については、これまでに15%改善し、目標に掲げている20%削減に向けて順調に進んでいるという。「アウトソーシングに関わる断固たる措置とマーケティング資金の効率的な活用、シェアードサービスの利用拡大、経費管理の徹底を進めてきた結果である」(エスピノーサ氏)。
日産がこれまでに販売してきた新型車について、顧客からの反応は“上々”であり、多くの受注を受けているという。日本国内では新型「リーフ」の受注台数が約5000台を突破し、新型「ルークス」の受注台数は4万台に達している。米国で販売している「セントラ」の小売台数は対前年比で30%増加。中国ではHuaweiの「HarmonyOS」を搭載した「ティアナ」が、発売後1カ月で受注台数1万台を突破している。
エスピノーサ氏は「今後も商品ラインアップの強化で業績の回復を図っていく。これからはさらなる新型車投入を控えており、複数の重点セグメントにイノベーションと魅力を兼ね備えた商品を投入する」と述べる。日本国内向けには新型「エルグランド」を発表。2025年12月には中国で設計/開発/生産し、グローバルに輸出をしている「フロンティア プロ プラグインハイブリッド」を販売。さらに中国向けにプラグインハイブリッドセダン「N6」を展開し、競争の激しいEV(電気自動車)市場向けのラインアップを拡充する。
インド向けにはインド国内で生産するMPV(多目的車)「マグイナイト」を、米国向けには米国テネシー州のスマーナ工場で生産する「インフィニティ QX65」を、オーストラリア向けには先進運転支援システムとオセアニア市場向けに最適化したサスペンションを採用した「ナバラ」をそれぞれ展開していく。
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