ホンダが自動車生産台数で国内4位に転落、日系自動車メーカーの生産低迷が続く自動車メーカー生産動向(1/3 ページ)

2025年11月の日系自動車メーカーの世界生産台数は、スズキとダイハツ工業、三菱自動車以外が前年割れとなり、8社の世界生産台数の合計も4カ月連続の前年割れとなった。中でもホンダは、ネクスペリアの半導体供給停止問題で大幅な生産調整を余儀なくされ、自動車生産台数で国内4位に転落した。

» 2026年01月28日 06時00分 公開
[MONOist]

 日系自動車メーカーの生産低迷が続いている。2025年11月の世界生産台数は、スズキとダイハツ工業、三菱自動車以外が前年割れとなり、8社の世界生産台数の合計は4カ月連続の前年割れとなった。ホンダがオランダの中国系半導体メーカーであるネクスペリアの半導体供給停止問題で大幅な生産調整を余儀なくされた他、SUBARU(スバル)は国内工場での生産ラインの改修、日産自動車は国内の販売不振やトランプ関税対策で輸出を減らした影響などが減産要因となった。今後は新型車の投入効果などプラス材料もあるものの、予断を許さない状況が続きそうだ。【訂正あり】

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 11月の8社合計の世界生産台数は、前年同月比6.4%減の198万5727台と減少した。落ち込みが目立ったのが国内生産で、同7.9%減の64万9096台と3カ月連続のマイナスだった。ダイハツと三菱自以外の6社が前年割れとなるなど、厳しい様子が伺える。日産とスバルが3割近く減少した他、国内市場で高いシェアを持つトヨタ自動車が伸び悩んだことが全体を押し下げた。

 海外生産も低調で、前年同月比5.7%減の133万6631台と2カ月連続の前年割れ。プラスとなったのはスズキ、日産、三菱自の3社だった。地域別では、北米が同20.5%減の36万5984台と大幅に落ち込み、3カ月連続のマイナス。回復基調を見せていた中国も同5.6%減の30万4215台と前年を下回り2カ月連続で減少した。

2025年11月の国内乗用車メーカーの生産実績
国内 海外 (うち北米) (うち中国) 合計
トヨタ 258,177 563,546 178,160 145,707 821,723
▲ 9.7 ▲ 3.4 3.1 ▲ 14.0 ▲ 5.5
スズキ 77,224 230,548 - - 307,772
▲ 10.7 25.9 - - 14.1
日産 41,874 215,134 85,613 79,310 257,008
▲ 31.6 3.9 ▲ 8.9 22.0 ▲ 4.2
ホンダ 60,605 158,322 53,646 68,284 218,927
▲ 5.1 ▲ 40.5 ▲ 60.9 ▲ 15.1 ▲ 33.7
ダイハツ 69,981 66,879 - - 136,860
38.4 ▲ 0.8 - - 16.0
マツダ 58,088 37,144 20,861 10,914 95,232
▲ 2.3 ▲ 9.4 ▲ 25.6 48.1 ▲ 5.2
三菱自 44,683 37,354 - - 82,037
4.0 1.4 - - 2.8
スバル 38,464 27,704 27,704 - 66,168
▲ 29.5 ▲ 2.9 ▲ 2.9 - ▲ 20.4
合計 649,096 1,336,631 365,984 304,215 1,985,727
▲ 7.9 ▲ 5.7 ▲ 20.5 ▲ 5.6 ▲ 6.4
※上段は台数、下段は前年比増減率。単位:台、%
※北米は、米国、カナダ、メキシコの合計

トヨタ自動車

 メーカー別に見ると、トヨタの11月の世界生産台数は、前年同月比5.5%減の82万1723台と6カ月ぶりに減少へ転じた。このうち国内生産は、同9.7%減の25万8177台と4カ月ぶりに前年実績を下回った。国内市場向けの需要は堅調なものの、前年同月に比べて稼働日が少なかったことが響いた。輸出も同1.1%減の17万1984台と11カ月ぶりに減少した。

 海外生産も、前年同月比3.4%減の56万3546台と10カ月ぶりのマイナスだった。地域別で見ると、中国が同14.0%減の14万5707台と大きく落ち込み、2カ月連続で減少した。代替え補助金策が打ち切りとなった地域が拡大したことに加えて、新たな政策を期待して様子見する動きがあったという。さらに「RAV4」など主力モデルを新型に切り替える影響も発生した。アジアでは、ローン審査の厳格化や追加課税などにより市況が厳しいインドネシアも同11.2%減の1万9743台と低迷。台湾(同26.5%減)やベトナム(同33.8%減)も振るわなかった。ただ、主力拠点のタイはローン審査の厳格化の影響はあるものの、「ヤリス」シリーズの好調で同15.4%増の4万9104台と回復。インドも「イノーバハイクロス」や「アーバンクルーザーハイランダー」などの人気に加えて、新税率による自動車関連税制の引き下げが販売を後押しし、同12.3%増の3万4989台と伸長した。それでも中国の低迷をカバーするには至らず、アジアトータルでは同5.1%減の27万9894台と3カ月ぶりに前年実績を下回った。

 一方、主要市場の北米は、前年同月比3.1%増の17万8160台と10カ月連続のプラス。内訳は米国が同9.0%増の10万7953台と増加。ただ、カナダは同6.1%減の4万6003台、メキシコは同2.6%減の2万4204台だった。「カムリ」や「RAV4」などHEV(ハイブリッド車)が堅調のほか、前年にリコールで生産を止めていたレクサス「TX」や「グランドハイランダー」の反動増も影響を及ぼした。欧州は、トルコが同21.2%増の2万1433台と伸長し、欧州全体でも同0.8%増の6万8999台と2カ月ぶりに増加した。

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