東洋製罐グループホールディングスは、「新機能性材料展 2026」で、開発品として、金属/樹脂を強固に接合するコーティング技術「PLATEM(プラテム)」や「nanoFAS(ナノファス) Type-AS」を紹介した。
東洋製罐グループホールディングスは、「新機能性材料展 2026」(会期:2026年1月28〜30日、会場:東京ビッグサイト)で、開発品として、金属/樹脂を強固に接合するコーティング技術「PLATEM(プラテム)」や「nanoFAS(ナノファス) Type-AS」を披露した。
同社の説明員は「当社では金属の表面にフィルムを貼り付けて製缶した2ピース缶『TULC(タルク)』を展開している。TULCの開発で培った技術を応用して開発した製品がPLATEMだ」と触れた。
PLATEMは接着性を備えた樹脂をコーティングした金属で、この金属はプラスチックと強固に接合できる。同技術は、金属表面に独自の樹脂コーティングを施すことで、インサート射出成形や熱プレスによる接合を実現する。これらにより、金属とプラスチック複合部材の接合強度と耐久性を高められる。PLATEMの利用手順の一例は以下の通りだ。まず、金属部材に接着性を備えた樹脂をコーティングする。次に、射出成形金型にインサートした後、射出成形を行う。これにより、金属と樹脂を一体化した成形物を作れる。
同社の説明員は「PLATEMは、従来の接着剤のような、接合後の長い硬化時間が不要で、成形機から取り出した時点で一体化している。そのため、生産性向上に貢献する。コーティング層は透明で、金属の外観を損なわない」と話す。同社では接合可能な素材として、金属はアルミニウム、ステンレス、鉄、樹脂はポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリカーボネート(PC)を挙げている。
同社はPLATEMによりアルミニウムとPBTを接合した複合部材「A5052P-PBT(GF30)」の引張せん断接合強度も調査した。その結果、初期強度は23MPaで、85℃85%RH1000時間保管後は17.1MPa、冷熱衝撃試験(−40℃で30分、+120℃で30分)の1000サイクル後も17.1MPa、150℃で1000時間保管後は23.5MPaだと分かった。
nanoFAS Type-ASは、帯電防止コーティング向けの銀ナノ粒子で、高い耐久性と導電性を備えている。この粒子は、水や有機溶媒(メチルイソブチルケトンなど)に分散させられるため、各種コーティング剤に適用できる。
同社の説明員は「nanoFAS Type-ASは、数十nmサイズの銀ナノ粒子を使用しており、コーティング剤におけるコーティング膜の透明性を損なわないため、薄膜コーティングを実現できる。なお、導電性の高い銀ナノ粒子をコーティング剤に添加することで、コーティング膜の中に導電経路を構築できる」と語った。用途としては、キャリアテープや電子部品包装袋、導電性塗料が想定されている。
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