NTTデータ ザムテクノロジーズは、EOS製金属3Dプリンタの純正材料4種類を発売した。中には、30〜150℃の温度下で2ppm/K未満という低い熱膨張係数を実現し、寸法安定性をサポートする材料も含まれている。
NTTデータ ザムテクノロジーズは2025年11月6日、ドイツの金属3DプリンタメーカーであるEOS製金属3Dプリンタの純正材料として、「EOS FeNi36」「EOS NickelAlloy C22」「EOS Steel 42CrMo4」「EOS StainlessSteel 316L-4404」の販売開始を発表した。
EOS FeNi36は、熱サイクル下において優れた寸法安定性を発揮し、光学機器部品や精密測定用インサートの造形など、高精度が求められる用途に適している。30〜150℃の温度範囲における熱膨張係数は2ppm/K未満と低く、「316Lシリーズ」や「MS1シリーズ」といった材料と比較して最大10分の1の値も実現できる。寸法変化を最小限に抑えることで、安定性と信頼性の高い造形にも応じる。
EOS NickelAlloy C22は、高強度/高靭性に加えて極めて優れた耐食性を備え、化学/食品加工分野など、過酷な環境下での使用に適している。厳しい条件下でも安定した性能を発揮する。
EOS Steel 42CrMo4は、自動車業界で広く採用されている高靭性/高強度のエンジニアリング鋼を採用しており、ギアやシャフトなどの重要部品の造形に適している。軽量化設計の推進や開発サイクルの短縮、サプライチェーンの柔軟性向上にも貢献する。
EOS StainlessSteel 316L-4404は、高延性、高靭性、高強度、耐食性を兼ね備えた欧州標準のステンレス鋼を採用しており、化学、食品、水処理、海洋分野など、過酷な環境下で使用するモノの造形に適している。優れたコストパフォーマンスも特長だ。
EOS FeNi36、EOS NickelAlloy C22、EOS Steel 42CrMo4はいずれも金属3Dプリンタ「EOS M 290」に対応する。EOS StainlessSteel 316L-4404は、EOS M 290に加えて、「M 400」「M 400-4」「M 300-4」といった金属3Dプリンタで使える。
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