金属積層造形事業で戦略的協業、日本軽金属とNTTデータ子会社:製造マネジメントニュース
NTTデータ ザムテクノロジーズは、日本軽金属と金属AM事業における戦略的パートナーシップを締結した。材料開発から製造、後加工までを含む体制を構築し、市場拡大に対応する。
NTTデータ ザムテクノロジーズは2025年9月17日、日本軽金属と金属AM(Additive Manufacturing)事業で戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表した。材料開発から設計、製造、後加工までを含むエンドツーエンドのエコシステムの構築を目指す。
AM事業エコシステム[クリックで拡大] 出所:NTTデータ ザムテクノロジーズ
今回の提携では、NTTデータ ザムテクノロジーズが持つAM製造プロセスの知見と、日本軽金属のアルミニウム合金の開発や粉末製造、加工処理技術を組み合わせる。これにより、高付加価値の製品やサービスを一括で提供できる体制を整えた。
背景には、自動車や航空宇宙、防衛、医療、産業機械など幅広い分野での金属AM技術の導入拡大がある。特に軽量化や最適化設計への需要が高まっており、市場は今後も成長が見込まれる。一方で、新たな製造プロセスや設計手法に加え、材料開発を含む高度な技術対応力が求められている。
今後は協業体制を進化させ、適用領域を広げることで日本国内のAM市場の成長をけん引する方針だ。
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