住友ゴム工業は、車載ソフトウェア開発の国際基準「Automotive SPICE」において、第三者認証機関であるSGSジャパンによってプロセス能力レベル3を認定された。
住友ゴム工業は2025年10月16日、車載ソフトウェア開発の国際基準「Automotive SPICE(オートモーティブ スパイス)」において、第三者認証機関であるSGSジャパンによってプロセス能力レベル3を認定されたと発表した。
Automotive SPICEとは、VDA(ドイツ自動車工業会)が制定した、車載ソフトウェア開発プロセスの技術を評価する国際基準である。今回取得したレベル3は「確立されたプロセス(Established)」といわれる段階だ。これは、組織として標準化されたソフトウェア開発プロセスを定義/文書化し、適切に管理することにより、会社全体で再現性がある状態を指す。グローバル市場においてレベル3は標準を意味し、多くの自動車メーカーがサプライヤーにそれを要求している。
住友ゴム工業は、タイヤの基本性能を追求し、タイヤから得られる多様な情報を新たな価値に結び付ける研究開発を進めている。その代表例として、タイヤ自体をセンサーとして活用する同社独自のタイヤセンシング技術「センシングコア」が挙げられる。センシングコアは、タイヤの回転で生じる車輪速信号を分析し、空気圧や摩耗、荷重、路面状態、車輪脱落予兆などを感知する技術だ。次世代モビリティ社会では安全性の向上に貢献する。
近頃、自動運転やコネクテッドカーなど次世代モビリティの発展に伴い、自動車のソフトウェアへの依存性が高くなっている。その結果、ソフトウェア品質の重要性が一段高くなり、開発プロセスの標準化と成熟度向上は、世界の自動車関連企業にとって不可欠となっている。こうした流れから、国際規格に準拠することはグローバル市場での信頼性確保と競争力向上を目指す上で必須となる。
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