安川電機は食品製造総合展「FOOMA JAPAN 2025」において、「食の大変革」をテーマに各種のソリューションを出展した。
安川電機は食品製造総合展「FOOMA JAPAN 2025」(2025年6月10〜13日、東京ビッグサイト)において、「食の大変革」をテーマに各種のソリューションを出展した。
自律的な動作が可能な安川電機のロボット「MOTOMAN NEXT」が披露したのは、コンベヤーに流れてきたオムライスの絵に模様を描くデモンストレーションだ。
MOTOMAN NEXTは自律制御ユニットを搭載しており、ロボット自身が状況を把握し、自ら判断、計画して作業することができる。従来のような専門的なティーチングは必要なく、今回のデモもタブレット端末の画像に模様を描くだけで、MOTOMAN NEXTのロボットコントローラー「YNX1000」が一筆書きのロボット動作に変換して同じ模様を描いている。
コンベヤーに流れてきたオムライスの絵は、2Dカメラでオムライスの形を都度認識しており、傾いていても動きを補正して正確に模様を再現する。「MOTOMAN NEXTはオープンプラットフォームを採用しており、誰でもこういったソフトを作り、使うことできるデモになっている」(安川電機の説明員)。
今回のデモでは活用していないが、YNX1000にはNVIDIAのGPU(Graphics Processing Unit)が搭載してあり、リアルタイムでAI(人工知能)による処理を行うことも可能だ。
食品仕様ロボット「MOTOMAN-GP8」を使った食品容器の蓋嵌合(かんごう)のデモも披露した。
ハンド部分には2つのモーターが内蔵されており、人が行うような、感触を確かめながらはめ合わせる動作を再現している。モータのトルクを計測しており、OK、NGの判定も可能だ。蓋は円形でも四角でも対応する。
MOTOMAN-GP8は食品加工工程での使用を想定し、耐食性を向上させためっきによる特殊表面処理を行っている。また、万が一、ラインに混入しても極力健康に被害を与えないH1認証を取得した食品機械用潤滑剤を使用している。可搬重量は8kg、最大リーチは727mmとなっている。
その他、設備の稼働情報を収集し製造効率化を支援する設備監視システム「Y's-SF Equip」や生産スケジューラ「Y's-SF Scheduler」などを紹介した。
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