カメラベースの触覚センサー付きロボットがシューマイや卵焼きを巧みに盛り付けFOOMA JAPAN 2024

FingerVisionは「FOOMA JAPAN 2024」において、触覚センサー付き具材盛付ロボットによるデモンストレーションを披露した。

» 2024年06月13日 05時30分 公開
[長沢正博MONOist]

 FingerVisionは「FOOMA JAPAN 2024」(2024年6月4〜7日、東京ビッグサイト)において、触覚センサー付き具材盛付ロボットによるデモンストレーションを披露した。

触覚センサー付き具材盛付ロボットによるデモンストレーション[クリックで再生]

 同社の触覚センサー「FingerVision」は、カメラをベースに触覚を再現する。シリコン製のハンドの表面に黒点が埋め込まれており、対象を把持した時の黒点の動きを内部のカメラで捉え、外力や滑りの分布などを画像処理によって解析することで触覚に変換し、ロボットをフィードバック制御することができる。

 食材は多くの種類があり、さらに不定形で壊れやすいため、自動化が困難な領域だった。同センサーによって食材を持った時の滑りを検出し、これまでロボットでは難しかった具材を落とさずにハンドリングすることを可能にしている。

 ブースでは、安川電機の産業用ロボットを使って、壊れやすいため繊細なハンドリングが必要なシューマイや卵焼き、から揚げを番重から取り出し、コンベヤー上を流れてくるトレイに対して盛り付けを行った。実際に熊本県の食品メーカーであるヒライの工場に導入しているラインを模した構成となっている。

 ロボットはカバーで覆い、異物の混入を防止。角度を付けて番重を置くことで、ロボットのアームを届きやすくしている。ロボットの手先部分は食品衛生法に準拠した素材を使い、手先だけを簡単に取り外しができるため、定期的な洗浄も容易となっている。

触覚センサー付きのハンドでシューマイも巧みにハンドリングする[クリックで拡大]

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