安川電機がオーバルリニア披露、伝統“シャー芯回しデモ”で高い同期性訴求IIFES 2025

安川電機は「IIFES 2025」において「オーバルリニア」を参考出展した。2026年度の市場投入を予定している。

» 2025年11月20日 06時15分 公開
[長沢正博MONOist]

 安川電機は「IIFES 2025」(2025年11月19〜21日、東京ビッグサイト)において、リニア搬送装置「オーバルリニア」を参考出展した。

会場で披露したオーバルリニアのデモンストレーション[クリックで再生]

 リニア搬送装置は主に、永久磁石を持つ可動子(キャリア)とコイルを内蔵した固定子(レール)で構成され、コイルに通電すると磁界が発生して可動子が動く仕組みとなっている。可動子は速度、位置などを個別に制御でき、タクトタイムの短縮が可能になる。配線も要らないため距離や形状の自由度が高い。また、非接触で駆動するため粉じんなども抑えられる。

 デモンストレーションでは、MECHATROLINK-4を介してオーバルリニアとサーボモーターとの高速同期制御を披露。直線状のリニア搬送装置に置かれたサーボモーターがシャープペンの芯を回転させながら、芯が折れないようにオーバルリニアの可動子に置かれた模様に沿って動かすことで高い同期性を訴求した。

安川電機伝統のシャープペン芯回しデモで高い同期性をアピール 安川電機伝統のシャープペン芯回しデモで高い同期性をアピール[クリックで拡大]

 安川電機では2026年度の市場投入を目標としており、既に複数社から引き合いがあるという。「高速で搬送しながら、高精度に加工するなど、高い同期性を特徴としている。海外メーカーが先行しているが、国内メーカーならではの手厚いサポートを期待する声は多い。電子部品や食品、医薬品などの分野で、搬送+αの作業が求められる領域を想定している」(安川電機の説明員)。

 可動子は標準タイプと高推力タイプの2種類を用意するという。ゾーンパラメーター機能や衝突防止機能やシミュレーション機能なども備える予定だ。

 その他、モーションネットワークにEtherCATを採用したマシンコントローラー「iC9000シリーズ」や、装置やロボットで構成された自動化セルの構築に最適なYRMコントローラー「YRM1030」などの新製品も出展した。

モーションネットワークにEtherCATを採用したマシンコントローラー「iC9000シリーズ」なども展示 モーションネットワークにEtherCATを採用したマシンコントローラー「iC9000シリーズ」なども展示[クリックで拡大]

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