Qt Groupは、クロスプラットフォームのユーザーインタフェース開発を効率化する実験的ツール「Qt AIアシスタント」を発表した。反復的なコード記述などを自動化することで開発時間を削減する。
Qt Groupは2025年2月4日(現地時間)、クロスプラットフォームのユーザーインタフェース(UI)開発を効率化する実験的ツール「Qt AIアシスタント」を発表した。
同ツールは、Qtフレームワークを使用したアプリケーションのUI構築に関するアドバイスを提供する。クロスプラットフォームアプリの作成と修正に使用されるQt Creatorのコードエディタ内で、プロンプトウィンドウとクイックアクセスコマンドを使用して単体テストケースやコードドキュメントの作成、反復的なコード記述などを自動化できる。
C++やPythonなどのさまざまなコーディング言語に対応。アプリの外観と動作を設計するQtフレームワークの言語、ツールキットであるQML、Qt Quickの数千もの実例に基づいて訓練されている。反復的なQMLコードを効率的に生成することで開発時間を削減し、より複雑なコーディング作業に専念できる。
サードパーティーのAI(人工知能)アシスタンスプロバイダーは不要で、クラウドまたはローカルでセルフホスト型言語モデルをサポートする。任意の言語モデルを採用でき、異なるモデルに対してコンテンツ生成リクエストを個別にルーティングすることも可能。Qtフレームワークで構築された組み込み機器やハイエンドのデスクトップアプリケーションにおけるセキュリティ上の懸念にも対応する。
初期リリースでは「Claude 3.5 Sonnet(チャット+コード補完機能)」「OpenAI GPT-4o(チャット+コード補完機能)」「Llama 3.3 70B QML(チャット機能)」「Code Llama 13B QML(コード補完機能)」「Code Llama 7B(コード補完機能)」がすぐ利用できるように事前設定されている。
同年後半には「Llama 3.3 70B」および「Code Llama 13B」など、改良版LLMのリリースも予定している。
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