鉱山ダンプの燃費改善、タイヤ寿命向上を目的とした実証実験を開始安全システム

ブリヂストンとコマツは、鉱山向けダンプトラックの燃費改善やタイヤ寿命向上を目的に両社のシステムのデータをリアルタイムで共有、解析する実証実験を開始する。

» 2025年02月18日 14時30分 公開
[MONOist]

 ブリヂストンとコマツは2025年2月5日、鉱山向けダンプトラックの燃費改善やタイヤ寿命向上を目的に両社のシステムのデータをリアルタイムで共有、解析する実証実験を開始すると発表した。

キャプション Komtrax PlusとBridgestone iTrackのデータ相互交換のイメージ[クリックで拡大] 出所:コマツ

 同実証実験は両社の共通の顧客の現場で、実際にダンプトラックを使用して実施する。ブリヂストンは、同社の鉱山車両向け次世代タイヤモニタリングシステム「Bridgestone iTrack」により得られるタイヤの温度、空気圧、車両位置情報や走行速度などのデータを分析することで、タイヤの状態を把握することに加え、オペレーションの最適化に寄与する鉱山ソリューションを進めている。

 コマツは、同社の鉱山向け大型機械の管理システム「Komtrax Plus」により、機械の状態および稼働状況を把握し、機器異常の早期発見や修理コスト低減、生産性向上を図ることで、顧客をサポートしている。両社は、それぞれのノウハウを組み合わせることで、さらなる高付加価値のサービスや画期的なソリューションを鉱山の顧客に提供していきたいとしている。

 厳しい環境の鉱山現場でのオペレーションでは、タイヤが想定外の外的損傷を受けることがあり、それにより、オペレーションが停止しダウンタイムが発生してしまう。この損傷によりタイヤの寿命が短縮されるという課題もある。これらの問題に対して、リアルタイムでブリヂストンのタイヤ、コマツの車両データを融合することで、早期に故障の原因を特定して適切な応急処置や再発防止策を講じ、タイヤ寿命を延ばすことを目指す。

 また、燃費を大きく左右する3要素の組み合わせとして、鉱山現場の特徴(傾斜度、路面状況)、車両の使用状況(走行ルート、走行速度、積載量)、タイヤの仕様(パターンや材料など)や使用方法、が分かっている。得られたデータを解析することで、これらの要素の組み合わせ方をどうすれば燃費を抑制できるのかを明示し、顧客にとって大きなコスト負担となる燃料費の削減に寄与する。

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