ホンダの電動アシスト自転車システム「SmaChari」はソフトウェアで進化するJAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024

ホンダは、「JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024」において、後付けで自転車を電動アシスト化、コネクテッド化できるシステム「SmaChari」を展示した。

» 2024年10月24日 06時45分 公開
[朴尚洙MONOist]

 ホンダは、「JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024」(2024年10月15〜18日、幕張メッセ)において、後付けで自転車を電動アシスト化、コネクテッド化できるシステム「SmaChari」を展示した。

「SmaChari」を搭載するY'S Roadのスポーツタイプの電動アシスト自転車 「SmaChari」を搭載するY'S Roadのスポーツタイプの電動アシスト自転車[クリックで拡大]
「SmaChari」のスマートフォンアプリの画面アシスト設定のAIモード 「SmaChari」のスマートフォンアプリの画面(左)。アシスト設定の画面でAIモードを選べばパワーやレスポンスを最適に制御してくれる(右)[クリックで拡大]

 SmaChariは、自転車の駆動部に取り付ける電動アシストユニットと専用のスマートフォンアプリから構成される。電動アシストユニットはBluetooth接続でスマートフォンと連携しており、スマートフォンアプリを起動することで電動アシスト機能を利用できるようになる。

 電動アシストユニットの制御は、利用者や走行状況に合わせてパワーやレスポンスを最適に調節するAI(人工知能)モードを利用できる。マニュアル設定により、パワーやレスポンスを自身で選択することも可能だ。

 SmaChariは、後付けの電動アシストユニットにより、スポーツタイプの電動アシスト自転車としては比較的安価に提供できる。SmaChariを採用したY'S Roadの製品は20万円(税別)だ。ただしホンダとしては、スマートフォンアプリによってコネクテッド化できる点こそが、今後の価値向上で重要な役割を果たすと見ている。

「例えば、SmaChariを搭載する自転車の位置情報を基に、周辺の自動車に自転車が近くにいることを知らせて、互いにより安全な運転ができるようにする。自転車の利用者の家族との間で位置情報を共有することも可能だ。ソフトウェアであるスマートフォンアプリを進化させることで、さまざまな機能を追加したり、アップデートしたりできる。これを強みにしていきたい」(ホンダの説明員)

 SmaChariを搭載する自転車の開発や販売をホンダ自身が手掛けることはない。自動車の製造/販売業者へのライセンスや、スマートフォンアプリのバックエンドにあるコネクテッドプラットフォームを有償で提供することによって事業拡大を目指す。今回のJAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024への展示は、新たな顧客発掘に加え、ソフトウェアで進化するSmaChariのエコシステム拡充などの狙いがある。

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