大阪シーリング印刷は、バイオマス度10%以上の「バイオマス粘着剤ラベル」の開発に成功した。
OSPグループの中核企業で、シール/ラベル、フィルム製品、紙器パッケージ、販促ツールを製造する大阪シーリング印刷は2024年6月4日、バイオマス度10%以上の「バイオマス粘着剤ラベル」の開発に成功したと発表した。
バイオマス粘着剤ラベルは、水性エマルションタイプの粘着剤の一部に、バイオマス由来原料を10%以上使用しながらも、粘着特性を維持した環境配慮型製品だ。低温で貼ることができる「冷食用強粘着タイプ」と、貼って剥がせる「再剥離タイプ」の2種類をラインアップしている。どちらもバイオマスマークを申請予定だ。今後、販売に向けて生産体制の確立を進めていく。
近年ラベルの市場では、溶剤系やホットメルトタイプのバイオマス粘着剤使用のラベルが増えているが、水性エマルションタイプの粘着剤を使用した製品が少ないことを踏まえて、同社は水性エマルションタイプでありながらバイオマス度10%以上を条件に研究開発を行うことを決めた。
この研究では、バイオマス材料を使用することでCO2の排出量削減、さらに水性エマルションを採用して揮発性有機化合物(VOC)を排出しない環境配慮型製品の開発を目指した。加えて、「低温でも剥がれない強粘着タイプ」とごみの分別回収に配慮した「再剥離タイプ」をテーマに2タイプの開発を始めた。
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