廃棄されるホタテ殻を有効活用! 古河電工の「ふるさとトラフ」リサイクルニュース

古河電工は、日本タルクと協業し、ホタテの貝殻を材料として用いたリサイクル樹脂製ケーブルトラフを開発し、発売した。

» 2025年07月03日 07時00分 公開
[坪田澪樹MONOist]

 古河電気工業(古河電工)は2025年7月1日、日本タルクと協業し、ホタテの貝殻を再利用したリサイクル樹脂製ケーブルトラフ「ふるさとトラフ〜ホタテモデル〜」を開発し、発売したと発表した。

 古河電工は家庭ごみ由来のプラスチックを再資源化した「容器包装リサイクル材」を主材料としたリサイクル樹脂製ケーブルトラフ「グリーントラフ」を販売している。グリーントラフは使用済みプラスチックを再利用することにより、石油資源の使用量抑制や製造時のCO2排出量削減を実現している。その技術を活用し、ホタテの産地である北海道森町で課題となっていた、ホタテ加工で発生する大量の貝殻を有効活用する仕組みを構築した。この仕組みにより、ふるさとトラフ〜ホタテモデル〜を開発した。

 ふるさとトラフ〜ホタテモデル〜は、森町に堆積/保管されていたホタテの貝殻をベースに日本タルクが精製した炭酸カルシウムを強化剤として使用している。ホタテの貝殻を材料とした強化剤を利用することで、製造時にCO2を排出する石灰石由来の強化剤を置き換えられる。そのため、CO2排出量を抑えられる。さらに、1製品当たり3〜5枚のホタテ貝殻を消費できる。

ふるさとトラフ〜ホタテモデル〜(左)と堆積/管理されたホタテの貝殻(右) 出所:古河電工

 この取り組みは、古河電工のトラフ製品開発プロジェクト「ふるさとトラフ」の一環として行われた。ふるさとトラフでは「全国各地の資源に新たな価値を創造し、有効すること」をコンセプトに掲げている。

 古河電工は今後、従来の再生プラスチックに加えて、ホタテの貝殻を再利用した「ふるさとトラフ」の提供を通じて、地域課題の解消およびSDGsを達成するために必要なサーキュラーエコノミーの実現に貢献する。

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