ミスミがiCADとシステム開発で協業 3Dデータによる設計/調達の生産性向上へ:製造マネジメントニュース
ミスミグループは2024年5月23日、iCADとの協業を開始すると発表した。
ミスミグループは2024年5月23日、CADソフトウェアを展開するiCADとの協業を開始すると発表した。製造業DX(デジタルトランスフォーメーション)や設計スピード向上を目指したシステム開発、マーケティング領域で協業する。
製造業界全体で生産性向上の重要性が高まる中、上流工程である設計プロセスにおいてもスピード向上が喫緊の課題として浮上している。しかし、設計プロセスでは3Dデータによる業務が増加しているものの、部品などの調達プロセスでは依然として紙による業務が中心になっている。このギャップが生産性向上を妨げる要因ともなっている。
こうした課題に対して、3Dデータでの見積もりが可能な機器部品調達プラットフォーム「meviy」を展開するミスミグループと、3DCADソフトウェアを展開するiCADが連携することで、3Dデータによる設計、調達プロセスの速度向上が図れると両社は考えている。
今回の協業では、設計と部品調達のプロセスをシームレスに連携させるためのシステムを共同で開発することを目指す。展示会やイベント実施などのマーケティング領域でも両社はさまざまな企画を実施していく予定だ。
「3D完全設計」を狙うとしている[クリックして拡大] 出所:ミスミグループ、iCAD
⇒その他の「製造マネジメントニュース」の記事はこちら
- 見積もり時間をゼロに 部品の納期と金額を即時算定するミスミの新システム
ミスミグループ本社は2024年4月12日、部品調達における納期調整や見積もりの時間を短縮するシステム「D-JIT」を発表した。グローバルでのサプライヤー情報をネットワーク化することで、仕組みを構築した。
- 時間を創出し価値を最大化するミスミのデジタルマニュファクチャリング(前編)
ミスミグループ本社は「meviy Factory Day」を開き、AI(人工知能)を活用した機械部品調達向けプラットフォーム「meviy」を支える「meviyデジタルマニュファクチュアリングシステム」について紹介した。本稿では前編としてミスミによる調達領域への革新について紹介する。
- 時間を創出し価値を最大化するミスミのデジタルマニュファクチャリング(後編)
ミスミはグループ会社である駿河生産プラットフォーム 清水工場において「meviy Factory Day」を開催した。本稿では、機械部品調達向けプラットフォーム「meviy」を支える「meviyデジタルマニュファクチュアリングシステム」について説明する。
- どのCADを使っている? 3D推進の状況は? ちょっと気になる隣のCAD事情
CADは設計現場に欠かせない重要なツールの1つ。今のCADに大きな不満はないが、もっと使いやすいCADはないか? リプレースするにしてもどこを重視すべきか? そもそも2D CADのままでよいのか? 最近業績を上げているあの企業は3D CADに切り替えたらしい……。「CAD利用動向調査アンケート」の結果を基に、そんな“ちょっと気になる隣のCAD事情”について紹介します。
- 「iCAD SX」を6つの視点で徹底評価する
「機能性」「コスト性」「操作性」「連携性」「効率性」「運用性」の6つのポイントでレーダーチャートを作成し、3D CAD製品を評価する連載。今回は純国産の機械/機構設計向け3D CADソフトウェア「iCAD SX」を取り上げます。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.