JFEスチールは、一酸化炭素の遠隔検知を可能とする、高感度携帯型レーザー式一酸化炭素検知器を開発した。一酸化炭素の検知に最も適する2.3μm帯のレーザーを利用することで、遠隔での高感度な検知を可能とした。
JFEスチールは2024年5月14日、一酸化炭素の遠隔検知を可能とする、高感度携帯型レーザー式一酸化炭素検知器を発表した。同社と東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES)、ガスターの3社が共同で開発。製鉄所のガス配管の高感度な点検による保安向上と、点検コストおよび作業時間の削減に貢献する。
開発には、TGESの赤外吸収現象を活用した反射式のレーザー式メタン検知器の知見を応用した。一酸化炭素の検知に最も適する2.3μm帯のレーザーを利用することで、遠隔での高感度な検知を可能にしている。
ガスターが実証機を製作し、まずはJFEスチールの工場へ導入して、使用感やニーズを確認する。併せて、ドローンや走行ロボットへの搭載も検討していく。その後、量産化に向けた開発を進め、2025年の販売開始を目指す。
製鉄所では、ガスの性質や立地を考慮しながら、膨大な配管設備の点検を実施している。高所や人の立ち入りが困難な場所に設置された一酸化炭素などのガス配管は、目視で腐食や破損を確認したり、棒の先端に吸引式ガス検知器を設置したりしてガス漏れを検査しているが、効率的な点検手法が求められている。
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