三井化学は、子会社のポラリスケミカルが、アクリルアマイド製造用バイオ触媒の生産能力を増強したと発表した。これにより、世界市場で堅調なアクリルアマイドの需要に応え、バイオ事業の拡大を図る。
三井化学は2023年8月8日、同社が90%出資するポラリスケミカルが、アクリルアマイド製造用バイオ触媒の生産を開始したと発表した。ポラリスケミカルは、三井化学のファインケミカル事業と笠野興産が2021年に設立した株式会社だ。
アクリルアマイドは、排水処理用凝集剤や紙力増強剤、原油回収剤などに使われるポリアクリルアミドの原料で、世界市場で底堅い需要がある。そのため、三井化学の環境調和型アクリルアマイド製造用バイオ触媒の需要も増加しており、生産能力を増強することになった。
生産能力を増強したポラリスケミカル和歌山工場には、三井化学大牟田工場(福岡県大牟田市)の最新技術や知見が採用されている。
三井化学は長期経営計画において、ファインケミカルズ技術を基盤とした新製品、新事業を創出する方針を明らかにしている。今般のポラリスケミカルの生産能力増強により、三井化学はバイオ事業をさらに拡大していく。
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