省スペースでアクセスフリーのパレタイジングロボ、射出成型品取り出し技術活用FOOMA JAPAN 2023

ユーシン精機は「FOOMA JAPAN 2023」において、可搬重量50kgのパレタイジングロボット「PA-50LC」によるデモンストレーションを披露した。

» 2023年06月15日 13時00分 公開
[長沢正博MONOist]

 ユーシン精機は「FOOMA JAPAN 2023」(2023年6月6〜9日、東京ビッグサイト)において、可搬重量50kgのパレタイジングロボット「PA-50」によるデモンストレーションを披露した。

パレタイジングロボット「PA-50」 パレタイジングロボット「PA-50」[クリックで拡大]

 プラスチック射出成型品の取り出しロボット最大手のユーシン精機が、そのノウハウを生かして2020年に発売したパレタイジングロボットが「PAシリーズ」だ。

 広いスペースが必要な多関節ロボットに比べて進入禁止エリアが狭く、床置きのコントローラーがないため省スペースで設置できる。アクセスが1方向のみのガントリー型ロボットと比較すると、配置される柱の数が少ないためフリーアクセスで、3つのパレットへの分散積みなどレイアウトの自由度が高いのが特徴だ。

 可搬重量は20kg、40kg、50kgをラインアップしている。展示した「PA-50」はハンド含めて可搬重量50kgのモデルで、25kg以上の荷物が搬送可能だ。高さは3m以下ながら2mの高さまで積み付けが可能となっており、低天井の現場でも導入しやすくなっている。最適な搬送経路を生成するショートカット動作や、荷物を運んでいる往路と運んでいない復路で加減速時間を自動調整する最適加減速制御により、1時間当たり500個の荷物が処理できる。

 会場のデモンストレーションでは、コンベヤーから流れてきた荷物を治具で位置決めしし、ハンドで吸着してパレタイジングしていく様子を紹介した。デパレタイジングを想定し、上部に付けられた3Dカメラで認識した荷物の傾きに合わせてハンドも傾け、ピックアップする様子も披露した。使用しているハンドもユーシン精機が自社設計している。

パレタイジングロボット「PA-50」によるデモンストレーション[クリックで再生]

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