三井化学と丹青社は、廃棄される衣類をハンガーやトルソー、トレイなどにアップサイクルして活用する実証実験を開始する。売れ残りなどで廃棄される衣類を有効活用してハンガーなどに成形し、再び店舗で使用する流れを構築する。
三井化学は2023年4月20日、廃棄される衣類をハンガーやトルソー、トレイなどにアップサイクルして活用する実証実験を、丹青社と共同で開始すると発表した。
同実証では、三井化学が廃棄衣類をプラスチック化するノウハウを提供し、丹青社が立案と実証の推進を担う。なお、廃棄衣類から作られたハンガー、トルソーなどは、三井不動産が運営する「LaLaport CLOSET」の店舗内で、同月21日から使用される。
他の協力会社として、トルムスイニシエイトが廃棄衣類を成形材料にするための裁断、微粉化、ペレット化の工程を担当。コーベルがハンガーを、シライがトルソーを成形する。
衣類の製造プロセスでは、水を大量に使い、1着あたり25.5kgのCO2が排出されるなど、環境への負荷が大きい。さらに、国内でごみに出されている衣類は、年間約50.8万t(トン)に上るとされる。
両社は、売れ残りなどで廃棄される衣類を有効活用し、再び店舗で使用する流れを構築する他、各種用途のプラスチック製品や建材、内装材の開発にも取り組む考えだ。
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