Stratasysは、3種類の3Dプリンティング技術にわたる、新たな製造材料16点を発表した。FDM方式3Dプリンタ用のサードパーティー製材料を含む新素材を追加することで、同社が対応可能な製造環境の使用例を拡大する。
Stratasys(ストラタシス)は2022年5月10日(現地時間)、3種類の3Dプリンティング技術にわたる新たな製造材料16点を発表した。FDM(熱溶解積層)方式3Dプリンタ用のサードパーティー製材料を含む新素材を追加することで、同社が対応可能な製造環境の使用例を拡大する。
新材料として、同社認証のFDM 3Dプリンタ用材料、オープンマテリアルライセンスで使用できるP3(Programmable PhotoPolymerization)テクノロジーベースの3Dプリンタ「Stratasys Origin One」用の材料、SAF(Selective Absorption Fusion)技術を搭載した3Dプリンタ「H350」用のポリプロピレン(PP)パウダーを用意する。H350用のPPパウダーは、高い延性と耐薬品性を備え、滅菌できるため、自動車の内外装部品、人工装具、消費財など、さまざまな用途に適する。発売は同年後半を予定する。
初認証となるサードパーティー製のFDM材料は、同社が基本的な信頼性試験により検証したものとなる。「Fortus 450mc」をはじめとする同社のFDMプリンタで利用可能にするため、材料プロバイダーのCovestro、Kimya、Victrex plcと提携。各社から、高性能ポリマーや強化ポリマー、特殊ポリマー、エンジニアリングポリマー、スタンダードグレードポリマーを用意し、年内に出荷する予定だ。また、高強度の炭素繊維複合材料「FDM Nylon CF10」は、2022年中ごろの出荷を予定している。
要求の厳しい最終用途向けには、年次オープンマテリアルライセンス(OML)プログラム用に8つの新材料を提供する。同プログラムに新しいオープン材料を提供している材料開発企業には、Covestro、Evonik、Arkema、BASF、Mechnano、Tethon 3D、Liqcreate、polySpectraが含まれる。材料には、成形、鋳造、高温、セラミック、静電散逸(ESD)、弾性体の用途であるフォトポリマー樹脂が含まれ、材料パートナーやその代理店から直接購入できる。
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