航空機燃費50%削減へ ブレンデッドウィング機開発でAltairとJetZeroが提携CAEニュース

アルテアエンジニアリングは、ブレンデッドウィングの開発を手掛けるジェットゼロと提携し、「Altair FlightStream」などの技術支援を通じて、次世代航空機の開発加速を後押しする。

» 2025年06月12日 06時30分 公開
[MONOist]

 Altair Engineering(アルテアエンジニアリング/以下、アルテア)は2025年6月11日、次世代の航空宇宙分野における技術革新を推進するため、商業用ブレンデッドウィング機の開発を手掛けるJetZero(ジェットゼロ)との提携を発表した。

 ブレンデッドウィング機は、胴体と翼を一体化させた構造により、従来の旅客機に比べて燃料効率の向上、長い航続距離、軽量化、空気力学的な性能向上が見込まれている。ジェットゼロは、機体設計の工夫だけで燃料消費量および排出量を最大50%削減できると見積もっている。

アルテアとジェットゼロは、次世代の航空宇宙分野における技術革新の推進を目的に提携を発表した アルテアとジェットゼロは、次世代の航空宇宙分野における技術革新の推進を目的に提携を発表した[クリックで拡大] 出所:Altair Engineering

アルテアの設計/解析基盤をブレンデッドウィング機の開発に活用

 ジェットゼロは、ブレンデッドウィング機の開発に向け、アルテアの設計/シミュレーションプラットフォーム「Altair HyperWorks」の一部である「Altair FlightStream」を導入。高度な数値流体力学(CFD)シミュレーションを実施し、設計イノベーションの促進および市場投入までの期間短縮を図っている。

 アルテアによると、同ソリューションは高忠実度CFDシミュレーションとエンジニアリングの橋渡しに有用であり、空力および構造設計における概念設計や予備設計の課題を、他の解析ソルバーと比べて迅速かつ効率的に解決できるという。

 Altair FlightStreamは、高速な演算性能や低いハードウェアフットプリントに加え、合理化されたユーザーインタフェースや強力な空力ソルバーを備えており、設計初期段階における反復作業や詳細研究に不可欠なツールとなっている。

 なお、ジェットゼロは「Altair Aerospace Startup Acceleration Program(ASAP)」にも参加しており、機内騒音調査ソリューションを含むアルテアのシミュレーション、データ分析、AI(人工知能)ツールなど全ポートフォリオを、柔軟かつ手頃な価格で利用することが可能だ。

(※)本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)。

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