日立市に半導体用スパッタリングターゲットと圧延銅箔の生産工場を新設 : 工場ニュース
JX金属は、茨城県日立市に、半導体用スパッタリングターゲットと圧延銅箔の生産工場を新設する。今後見込まれる市場拡大と大幅な需要増加に対応するため、2020年度比でそれぞれ約80%と25%の生産能力増強を図る。
JX金属は2021年12月8日、茨城県日立市に、半導体用スパッタリングターゲットと圧延銅箔の生産工場を新設すると発表した。2工場への投資額は約300億円で、他拠点の設備増強も含めた投資総額は480億円規模になる。
同社の半導体用スパッタリングターゲットは、先端半導体の微細配線材料に使用されている。生産能力を2020年度比で約30%増強する計画を立てていたが、想定を超える需要が見込まれることから、同約80%増となる総額320億円規模の能力増強を実施する。
その能力増強に向け、既存拠点の強化に加え、約140億円を投資して日立北部工業団地内に溶解、圧延工程を担う新工場を建設する。新工場の面積は約2万3348m2 で、2023年度下期の稼働開始を予定している。
日立北新工場(仮称)の完成イメージ[クリックで拡大] 出所:JX金属
また、主にフレキシブルプリント基板に使用される同社の圧延銅箔も、通信技術の進展やモバイル端末の高機能化で需要が増大している。そのニーズに対応するため、日立事業所内の白銀地区に、総額160億円規模の新工場を建設する。
現在、神奈川県高座郡の倉見工場が担っている圧延工程の生産ラインを新工場にも設置し、BCP体制を強化。2020年度比で、約25%の生産能力増強を図る。新工場の面積は約8002m2 で、2024年度上期の稼働開始を予定している。
日立新工場(仮称)の完成イメージ[クリックで拡大] 出所:JX金属
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