「クルマのよりよい作り方を追求できる」という強み自動車業界の1週間を振り返る(2/2 ページ)

» 2021年10月09日 08時00分 公開
[齊藤由希MONOist]
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街が変わることはどう受け止められるのか

 新しいものは無条件に誰もが歓迎できるとは限りません。トヨタ自動車が静岡県裾野市で建設中の「ウーブンシティー」に関する地元向けの説明会を見ていて、そんな風に感じました。裾野市が主催した地元向けの説明会が紛糾したというわけではありません。

 ただ、マスコミからの質問の中に「治安悪化への懸念」という言葉がありました。実際に裾野市民がそうした懸念の声を上げているのかは分かりませんが、マスコミはその可能性を想定しているからわざわざ質問するのでしょう。

 何か新しいことをやる施設ができれば、それを目的にいろいろな人が集まります。新しいお店など自分にも関係のある施設であれば楽しみかもしれませんが、自分に関係のない派手な施設というのは警戒したい気持ちが出るのかもしれません。関係者が限定される施設に行政が前のめりだと、よく思えない人が出てきても仕方がないとも思います。

 スマートシティーのプロジェクトがデータの取り扱いでつまずく例はありましたが、地元住民の共感が得られないことで頓挫するとすれば残念でもったいないことです。自動運転技術や電動化技術もユーザーから理解を得るのは簡単ではないのかもしれませんが、好んで買うクルマと違って、都市計画は街に住む人全てに影響を与えます。新技術満載のクルマ以上に丁寧な説明やメリットの提案が求められそうですが、なるべく多くの人が完成を楽しみにしてくれるようなプロジェクトになってほしいですね。

→過去の「自動車業界の1週間を振り返る」はこちら

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