JEITAは2021年8月31日、「JEITA ソリューションサービス市場規模調査」の調査結果を発表した。調査では、DX関連のソリューションサービス市場が大きく成長していることが示唆された。
電子情報技術産業協会(JEITA)は2021年8月31日、JEITA会員企業を対象とした「JEITA ソリューションサービス市場規模調査」の調査結果を発表した。調査では、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連のソリューションサービス市場が大きく成長していることが示された。
調査対象となったのは2019年4月1日〜2021年3月31日にソリューションサービスの売り上げがあったJEITA正会員企業の38社。
2020年度の国内企業のソリューションサービス市場規模は、国内外での売り上げを合計すると7兆3758億円となり、前年度比96.1%と減少した。内訳は国内の売り上げが6兆3238億円(前年度比96.1%)、海外の売り上げが1兆520億円(同96.1%)だった。
ソリューションサービスの利活用分野別に見ると、2020年度の国内売り上げは製造業など民間事業者向けの「民需」が3兆1969億円(前年度比95.7%)、交通/運輸業や放送/通信業、エネルギー業向けの「社会インフラ・官公需」が2兆877億円(同94.5%)、「その他」が1兆652億円(同100.7%)となった。「民需」の内、製造業分野の売り上げは1兆3278億円(同95.9%)、小売業や卸売業を含む流通分野は4040億円(同92.6%)だった。
ソリューションサービスの種類別に見ると、2020年度の売り上げは「SI(システムインテグレーター)開発」が3兆2658億円(前年度比97.3%)、「ソフトウェア」が7987億円(同99.4%)、「アウトソーシング・その他サービス」が2兆2593億円(同93.3%)となった。
また、今回の調査ではDX関連のソリューションサービス市場が成長していることが分かったという。なおJEITAは「DX関連のソリューションサービス」を、ビジネスやDXに関してデータ活用を行うソリューションサービス全体と定義している。
DX関連のソリューションサービス市場における2020年度の売り上げは1兆4803億円(前年比127.2%)となった。利活用分野別に見ると、「民需」が8341億円(前年比143.2%)、「社会インフラ・官公需」が6200億円(同109.0%)、「その他」が262億円(同218.3%)であった。
JEITAはDX関連のソリューションサービス市場が成長した背景について、国内企業のIT投資予算が増加傾向にあり、DXへの取り組みが活性化していることを挙げている。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大によって人々の消費行動や、テレワークなど働き方が大きく変化したことも要因だとしている。
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