住友金属鉱山は2021年7月6日、車載用二次電池需要拡大に対応するため、二次電池用正極材の増産を行うことを決定し、別子地区(愛媛県新居浜市)に新工場を建設する他、播磨事業所(兵庫県加古郡播磨町)の設備増強を行うことを発表した。
住友金属鉱山は2021年7月6日、車載用二次電池需要拡大に対応するため、二次電池用正極材の増産を行うことを決定し、別子地区(愛媛県新居浜市)に新工場を建設する他、播磨事業所(兵庫県加古郡播磨町)の設備増強を行うことを発表した。設備投資総額は両拠点合計で470億円で、2025年の完成を予定している。
住友金属鉱山では、車載電池向けにニッケル系の正極材を生産しているが、車載用二次電池需要の高まりからこれらの部材需要も高まっているという。こうした動きを受け、現在正極材を生産している磯浦工場(愛媛県新居浜市)の近隣の遊休地に新たにニッケル系正極材の新工場を建設することを決めた。またこれに合わせ、上流工程となるプリカーサーにおいて、現在製造拠点となっている播磨事業所(兵庫県加古郡播磨町)の設備増強を行う。
新居浜地区の設備投資額は400億円、播磨事業所での設備投資額は70億円を予定する。今後、建物をはじめとした完成まで長期間を要する設備から順次投資を進め、最新の技術を反映した生産設備やプロセスを導入し、操業開始時点で必要とされるニッケル系正極材の生産を行う計画である。最終的な正極材の生産能力は月産2000トンを想定している。
住友金属鉱山では2018年中期計画で、2024年中期計画期間(2027年)までに正極材の生産量を月産1万トンまで引き上げることを示していたが、今回の決定によりこの計画に近づくことになる。また、今回の設備投資は経済産業省による「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金」対象事業となっているという。
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