転職サービス「doda」が「doda転職人気企業ランキング2021」を発表した。転職したい会社トップ3は「トヨタ自動車」「グーグル」「ソニー」で前年と同じ結果だった。一方、巣ごもり需要やテレワーク普及で大幅に順位を上げた企業もあった。
パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」は2021年6月7日、「doda転職人気企業ランキング2021」を発表した。同調査の対象者は22〜59歳の男女正社員で、5003人から回答が寄せられた。
「doda転職人気企業ランキング2021」の1位は、前年も1位だった「トヨタ自動車」が獲得した。ポイントが前年の4605ポイントから今回は5327ポイントと大幅にアップ。2位以下と大きな差を付けた。新型コロナウイルス感染症の影響で自動車業界も世界的な販売不振が続いているが、同社は2020年のグループ販売台数において世界一を達成している。
トヨタ自動車に寄せられたコメントを見ると、新型コロナウイルス感染症の拡大で雇用が不安定になっている現状を受けてか、「安定している」「コロナ禍でも業績がいい」「将来性がある」「日本を代表する大企業だから」など、安心や安定、将来性についての意見が多かった。
ランキングの2位は「グーグル」、3位は「ソニー」。2位、3位も前年と同じ結果となったが、ソニーは今回のポイントが2460ポイントで、前回の1954ポイントから大幅にアップしている。4位も前年と同じく「楽天」で、5位は前年6位だった「アマゾンジャパン」となった。
新型コロナウイルス感染症の影響によって人々の消費行動が変わり、その変化がランキングにも表れている。前年15位の「任天堂」は、今回「7位」となってトップ10に入った。「任天堂」は、巣ごもり需要からゲーム『あつまれ どうぶつの森』などの販売が好調で、2021年3月期連結決算では12年ぶりに過去最高益を更新している。また同社は、職種別ランキングでも10職種のうち7職種でトップ20にランクイン。さまざまな層から支持されている。
また、コロナ下でのテレワークやオンラインサービスの普及もランキング変動に関わっている。IT、通信分野は19社が300位以内に入っているが、そのうち前年は圏外だった6社が新たにランクインした。221位の「Sky(スカイ)」、223位の「三菱総合研究所」、279位の「ラクス」、285位の「沖縄セルラー電話」、296位の「日本総合研究所」、297位の「パランティア・テクノロジーズ」だ。
今回の2021年調査では、回答者に「新型コロナウイルスの感染拡大を機に、転職したい(働いてみたい)企業を選ぶ理由は変化しましたか」と質問した。その結果、全体では「大きく変わった」が8.5%、「どちらかといえば変わった」が22.6%となり、合わせて31.1%が「変わった」と回答した。年代別で見ると、「変わった」が最も多かったのは20代(37.9%)。男女別では女性の方が「変わった」の回答率が高かった(男性29.8%、女性33.6%)。
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