東北大学、青森県産業技術センター、アピールは、超音波診断装置を用いて血管の状態を確認しながら針を刺す、エコー下穿刺の訓練用皮膚モデルを開発した。補助循環トレーニングモデル「AKS-HJ1」として製品化した。
東北大学は2020年6月9日、超音波診断装置(エコー装置)を用いて血管の状態を確認しながら針を刺す、エコー下穿刺という操作の訓練に用いる皮膚モデルの開発と製品化に成功したと発表した。同大学クリニカル・スキルラボ、青森県産業技術センター、アピールの共同研究による成果だ。
3者は皮膚モデルの実用化に向け、2017年11月に共同研究を開始。2020年に3社共同で特許出願し、同年1月にアピールが、エコー下穿刺皮膚モデル「Sensist」シリーズの補助循環トレーニングモデル「AKS-HJ1」として製品化した。サイズは95×65×30mm、材質はポリビニルアルコールゲルだ。
AKS-HJ1は、画像をリアルタイムで視認しながら血管に針を刺す訓練が可能。材料の配合比率や調整条件を検討し、安価な材料でもモデル内に穿刺された針の状態を明瞭に確認できる製造条件を見出した。人体のように適度な弾力性があり、エコーゼリーを必要としないため、塗布や拭き取りの手間がかからない。
AKS-HJ1は、新型コロナウイルスの治療にも使われるECMO(体外式膜型人工肺)導入のための血管確保の学習などにも用いられている。また、透析治療をはじめとしたさまざまな治療へのエコー下穿刺の利用は進んでおり、医療従事者への穿刺訓練への活用が期待できる。
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