1台で2つの出力を備え、PCで動作確認ができるアジャスタブル近接センサーFAニュース

アズビルは、1台でセンサー2台分の機能を搭載し、設定や動作確認が容易なアジャスタブル近接センサー「形 H3C」を発売した。動作設定と確認がPCでモニタリングできるため、センサー設置作業の効率化、設備の稼働率向上に貢献する。

» 2020年03月31日 07時00分 公開
[MONOist]

 アズビルは2020年3月3日、1台で2つの出力を有し、設定や動作確認が容易なアジャスタブル近接センサー「形 H3C」を発売した。初年度に4500台、5年後に4万5000台の販売を目指す。

キャプション アジャスタブル近接センサー「形 H3C」(クリックで拡大) 出典:アズビル

 一般的な近接センサーは出力が1つで、検出領域内でON/OFF出力する動作点が固定されている。形 H3Cは、センサー2台分の機能を備えており、検出体の移動に応じて動作点を2点設定してON/OFF出力できる。

 それぞれの出力のON/OFFを組み合わせることで、1台で「OFF/OFF」「ON/OFF」「ON/ON」「OFF/ON」と最大4エリアの検出が可能だ。これにより、例えば工作機械の工具を自動交換する際などに、工具の有無や取り付け位置のずれなどを同センサー1台で検出できるため、設置調整作業を効率化する。

 また、従来の近接センサーの検出距離は1〜10mm程度と短く、調整作業が難しいことや、設置位置が作業者によって異なり、安定した検出ができないなどの課題があった。形 H3Cは、PCの専用設定ツールが最適な動作点を自動調整するため、簡単な調整で安定した検出ができる。

キャプション 設定画面(クリックで拡大) 出典:アズビル

 動作状態の確認もしやすくなっている。従来はセンサー本体の表示灯で動作状態を確認しており、設置位置によっては見えにくい、装置を動かしながらでは動作確認がしづらいといった課題があったが、形 H3Cは動作状態や動作点と検出体の位置関係をPCでモニタリングできるようになっている。

キャプション モニタリング画面(クリックで拡大) 出典:アズビル

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