Armは、CPUにカスタム命令を追加できる「Arm Custom Instructions」を発表した。SoC設計者はソフトウェアを断片化することなく、特定の組み込み、IoTアプリケーションの最適化と差別化ができる。
Armは2019年10月8日(米現地時間)、マイコン向けのArmv8-Mアーキテクチャの新機能として、CPUにカスタム命令を追加できる「Arm Custom Instructions」を発表した。これによりSoC設計者はソフトウェアを断片化することなく、特定の組み込み、IoT(モノのインターネット)アプリケーションの最適化と差別化ができる。
2020年上半期からArm Cortex-M33 CPUへの実装が可能になり、追加費用もかからない。今後はCortex-M CPUの標準機能とする予定だ。
Arm Custom Instructionsは、Armv8-Mアーキテクチャに準拠し、Arm TrustZone技術や各種アクセラレーションも引き続き利用できる。設計者はエンコーディング空間で、カスタムデータパスの拡張機能を容易に追加可能で、ソフトウェアの断片化を防ぎ、開発コストと開発期間を抑える。
ハードウェアとソフトウェアの開発者は共同でカスタム命令を最適化し、ソフトウェア開発フローを複雑にすることなく、用途に特化したアクセラレーションの開発とデバイスの差別化ができるようになる。
まずはCortex-M33 CPUに追加し、コプロセッサインタフェースと組み合わせて機能を拡張することで、機械学習やAI(人工知能)など、エッジコンピューティングのユースケースの最適化を支援する。
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