三菱重工工作機械は、テーブル形横中ぐりフライス盤の新シリーズ「MAF-E II」を開発し、その第1弾として中ぐり主軸径130mmの「MAF130E II」を商品化した。サーモスタビライザコラムと主軸冷却機構を採用している。
三菱重工工作機械は2019年7月24日、テーブル形横中ぐりフライス盤の新シリーズ「MAF-E II」を開発し、その第1弾として中ぐり主軸径130mmの「MAF130E II」を商品化したと発表した。産業機械の基幹部品やエネルギー関連の部品など、大型部品加工の高精度化、高能率化のニーズに対応する。
MAF130E IIは、長時間の連続運転によって発生する熱変位による加工精度の低下を抑えるため、温度変化による変形を防ぐサーモスタビライザコラムと主軸冷却機構を強化した主軸ユニットを採用。また、主軸を高出力、高トルク化して生産性を高めている。
サーモスタビライザコラムは、比熱が大きい温度制御媒体をコラム(柱状構造体)に封入することで、外気温の変化に伴う熱変形を抑制する。また、主軸冷却機構は、軸受ハウジングとギヤボックスを冷却して、主軸回転中の熱変位を極小に抑える。
主軸の出力は37kW。主軸トルクは連続2953N・m、30分定格3643N・mで、このクラスでは最大級となる。各軸の移動量は、テーブル前後(X軸)3000mm、スピンドルヘッド上下(Y軸)2300mm、コラム左右(Z軸)1600mm、中ぐり主軸左右(W軸)800mm。切削送り速度は1〜1万mm/minだ。
さらに、摺動面には幅広の角ガイドすべり摺動機構を採用して剛性を高め、安定した精度と高い生産性を可能にしている。
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