三菱電機は、48時間以上の連続運転での超高精度加工に対応する、油加工液仕様ワイヤ放電加工機「MX900」を発売した。小型精密電子部品からモーターコアなどの中型自動車用駆動部品まで対応し、生産性の向上に貢献する。
三菱電機は2019年5月16日、48時間以上の連続運転での超高精度加工に対応する、油加工液仕様ワイヤ放電加工機「MX900」を発売した。軸移動量はX軸300×Y軸300mmで、小型精密電子部品からモーターコアなどの中型自動車用駆動部品まで対応し、生産性の向上に貢献する。価格は4000万円(税別)。2019年度に30台の販売を目指す。
高推力シャフトリニアモーターと超高剛性リニアガイドを組み合わせた高精度駆動システムにより、軸振動をサブミクロンレベルまで低減した。これにより、加工面の粗さ0.4μmRz(超硬合金厚さ80mm)の高精度加工を可能にした。土台部分に高重量の高剛性鋳物を採用し、ゆがみや経年劣化などによる機械変位を抑制。リニアガイド取り付け面の超高精度研削加工と高い組み付け技術により、サブミクロンの機械真直度を確保している。
また、機械本体から加工電源などの熱源を分離し、独自の制御技術「サーマルバスター」を搭載することで、機械本体の熱変位を抑制。48時間以上連続した高精度な加工が可能になった。
他にも、ワイヤ電極を油加工液中で自動結線する「Intelligent AT」や19インチ大画面タッチスクリーンの制御装置「D-CUBES(ディーキューブ)」、本体の左右から加工物を設置できる三面昇降加工槽などを搭載し、作業効率の大幅な向上に貢献する。
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