トヨタスズキの協業が具体化、トヨタのHVシステムをグローバルで供給製造マネジメントニュース

トヨタ自動車とスズキは2019年3月20日、新たな協業について具体的な検討に着手することで合意したと発表した。トヨタ自動車の電動化技術とスズキの小型車開発の強みを持ち寄り、生産や電動車の普及で協力を進める。

» 2019年03月22日 07時30分 公開
[齊藤由希MONOist]

 トヨタ自動車とスズキは2019年3月20日、新たな協業について具体的な検討に着手することで合意したと発表した。トヨタ自動車の電動化技術とスズキの小型車開発の強みを持ち寄り、生産や電動車の普及で協力を進める。

 電動化技術に関しては、トヨタ自動車のハイブリッドシステム「THS」をグローバルでスズキに供給する。また、インドではハイブリッド車の技術普及に向けて、ハイブリッドシステムやエンジン、電池の現地調達化に取り組む。欧州では、トヨタ自動車の「RAV4」「カローラワゴン」の電動モデルをスズキに供給するとともに、スズキがデンソー、トヨタの支援を受けて開発する新開発の小型超高効率エンジンをトヨタ自動車のポーランド工場で生産する。トヨタ自動車はこの新開発エンジンをコンパクトカーに採用する。

 小型車に関しては、インドでスズキが展開するコンパクトカー「シアズ」「エルティガ」をトヨタ自動車に供給し、トヨタ自動車もインドで販売する。また、シアズとエルティガに加えて同じくスズキがインドで生産する「バレーノ」「ビターラブレッツァ」も供給し、これらの車種はトヨタ自動車がアフリカ市場でも展開する。ビターラブレッツァは、2022年からトヨタ自動車のインド工場において生産する。

 さらに、スズキのインドにおける車両開発の知見を活用し、CセグメントのMPVを共同開発する。モデルはトヨタ自動車からスズキに供給する。

 トヨタ自動車とスズキが業務提携に向けた検討を開始したのは2016年10月。まず、インド市場向けの電気自動車を2020年ごろに投入するための協力や、インド市場におけるハイブリッド車などの相互供給について合意した。その後、2018年5月には、パワートレインの開発、インドの生産体制、アフリカ市場の開拓などが協議内容として挙がり、今回の発表に至る。

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