この記事は、2018年11月30日発行の「FA メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
「現場、現物、現実」ではないのですが、工場取材にできる限り伺うようにしています。製造現場はサプライチェーンとエンジニアリングチェーンの交点とも言われていますが、製造現場を見ると各業界の悩みや課題などをリアルに感じることができるからです※)。
※)「メイドインジャパンの現場力」
いろいろな工場を見せてもらって思うのは、日本の製造業の工場は、本当にレベルが高いということです。5Sが行き届いていて、何が起こっているのがすぐに分かるようになっていますし、動線を含めた動作基準なども明確化しており、非常に秩序立っています。その中でも毎回特に感銘を受けるのが、工場内で働く人たちの洗練された作業の動きです。アスリートにも通じるような無断のない動作は一種の機能美を感じさせるほどです。
こうした状況を見ると、多くの製造業で「つながる化やスマート工場化は本当に必要なのか」と考え込んでしまう状況も理解できなくはありません。スマート化を進めたからといっても、費用対効果に見合う形で、品質向上や効率性を高められるとは考えにくいと感じるからでしょう。
- それでも製造業にとって“スマート工場化”が避けては通れない理由
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。本連載では、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについて、話題になったトピックなどに応じて解説していきます。第25回となる今回は「そもそもスマート工場化って必要なの?」という点について考察してみたいと思います。
- なんだこの異次元な動き、浮遊体で運ぶベッコフの新リニア搬送システム
ベッコフオートメーションは2018年11月27日(現地時間)、ドイツで開催中の制御技術の展示会「SPS IPC Drives 2018」において、新たなリニア搬送システム「XPlanar」を発表した。
- 物流崩壊から2年、ユニクロが全自動倉庫に取り組む理由(後編)
ユニクロなどを展開するファーストリテイリングとダイフクは2018年10月9日、戦略的グローバルパートナーシップを結んだことを発表した。全自動倉庫を含む物流の抜本的効率化に共同で取り組む。後編では全自動倉庫の全容について紹介する。
- 物流業界を救う自律搬送ロボットと群制御、パナソニックの現場改革への取り組み
パナソニックは100周年を記念して行う同社初の全社ユーザーイベント「CROSS-VALUE INNOVATION FORUM 2018」(2018年10月30日〜11月3日)を開催。その技術セミナーとしてパナソニック コネクティッドソリューションズ社 プロセスオートメーション事業部 ソリューション事業開発センター ロボティクス開発部部長の松川善彦氏が「現場プロセスイノベーションを実現する自動搬送ロボットソリューションの開発」をテーマに、物流におけるロボティクスの取り組み、自動搬送ソリューションの開発状況などを紹介した
- 安川電機が描くスマートファクトリーの3つの役割と現在地
IoTやAIなどを活用した革新的工場であるスマートファクトリーへの関心が高まっている。大手生産財メーカーである安川電機は、埼玉県入間市に同社のスマート工場の理想像を具現化する新工場「ソリューションファクトリー」を建設する。同社が「ソリューションファクトリー」で目指すものは何か。また具体的にどういう取り組みを進めているのだろうか。
- 専門技術者なしで搬送ラインを簡単組み換え、柔軟で賢いコンベヤー
伊東電機は「第2回 名古屋ものづくりワールド」に出展し、搬送ライン設計や設置、変更を専門技術者なしに簡単に行える、柔軟で賢いコンベヤーソリューションを提案した。
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