AWSは、エッジで機能するコネクテッドデバイス向けに、同社のクラウドサービスを活用したIoT関連サービス6種類を発表した。
Amazon Web Services(AWS)は2017年12月11日、エッジで機能するコネクテッドデバイス向けに、同社のクラウドを活用したIoT(モノのインターネット)関連サービスを発表した。「AWS IoT 1-Click」「AWS IoT Device Management」「AWS IoT Device Defender」「AWS IoT Analytics」「Amazon FreeRTOS」「AWS Greengrass ML Inference」の6種類。これらを活用することで簡単にIoTを始められるとともに、大規模なデバイス群を迅速にクラウドにつなげて容易に管理することが可能になる。
AWS IoT 1-Clickは、IoTとクラウドの接続サービス「AWS IoT」を最も簡単に使い始められるサービス。1-Click モバイルアプリをダウンロードし、デバイスを登録するだけで、デバイス上で「AWS Lambda」機能が利用できる。例えば、テクニカルサポートへの連絡、商品やサービスの再注文などが行える、シングルボタンのデバイスが可能になる。
AWS IoT Device Management、AWS IoT Device Defenderは、多数のIoTデバイス群を効率良く安全に管理するためのサービスだ。前者は、デバイスのセットアップからソフトウェアのアップデート、使用停止までの管理プロセスを遠隔から管理、監視できるようにするもので、デバイスのトラブルシューティングやリブートなどもリモートで実施できる。後者は、IoTデバイスがセキュリティポリシーから逸脱していないかどうかを継続的に監視し、異常があるデバイスを発見した際に警告を発する。
AWS IoT Analyticsは、IoTデバイスの大規模なデータを消去、処理、保存、分析するサービスだ。分析対象のデバイスデータを指定するだけで簡単に利用できる。「AWS IoT Device Registry」などのパブリックデータソースを使用して、デバイスの種類や位置情報などのIoT専用のメタデータを追加もできる。
Amazon FreeRTOSは、マイコンを搭載するデバイスの多くで使用されているOS「FreeRTOS」を、「AWS IoT Core」のようなAWSクラウドサービスなどに接続できるように拡張したもの。これにより、小型、低消費電力のデバイスでも、ネットワーキングや無線によるソフトウェアのアップデータ、暗号化、認証処理などの通常IoT機器に必要な機能を備えたデバイスを容易に開発できる。
AWS Greengrass ML Inferenceは、「AWS Greengrass」の新しい機能で、IoTデバイス上に容易に機械学習機能を追加できる。通常、機械学習はクラウド内のIoTデータに対して機械学習モデルを構築して学習し、さまざまな決定を下しているが、アプリケーションの中にはわずかな遅延も許容できない場合がある。そのようなケースに対応するために、ネットワークを介さずデバイス上で直接機械学習モデルを稼働して推論を実行できるようにするものだ。
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