家電のノジマがロボットショールームにヒューマノイドや業務用を展示する理由ロボット開発ニュース(1/2 ページ)

ノジマがロボットショールーム「MIRAI ROBO SQUARE(ミライロボスクエア)」を開設。広さはおよそ200坪で、コミュニケーションロボットから業務用ロボット、ヒューマノイドなどの多くを動態で展示している。

» 2026年03月05日 06時15分 公開
[森山和道MONOist]

 ノジマは2026年2月19日、ロボットショールーム「MIRAI ROBO SQUARE(ミライロボスクエア)」を品川インターシティC棟2階(東京都港区)に開設した。広さはおよそ200坪(約660m2)で、コミュニケーションロボットから業務用ロボット、ヒューマノイドなどの多くを動態で展示している。同ショールームでは、ロボット技術をより身近に、そして未来のロボット社会を体感してもらうことを目的とし、ロボット技術の交流と文化の発展に貢献することを目指す。

「MIRAI ROBO SQUARE」の入口 「MIRAI ROBO SQUARE」の入口。JR品川駅港南口から徒歩5分の品川インターシティC棟の2階にある。営業時間は10〜17時(定休日:日曜、祝日)、予約不要で入場も無料だ[クリックで拡大]

「デジタル一番星」を目指すノジマによるロボットへの取り組み

ノジマの野島廣司氏 ノジマの野島廣司氏

 ノジマ 代表執行役社長の野島廣司氏によれば、MIRAI ROBO SQUAREの開設は「CYBERDYNE 代表取締役社長/CEOで筑波大学 教授の山海嘉之氏との出会いがきっかけだった」という。さらに2025年7月のノジマの取締役会で、今後取り組むべき分野としてロボットが提案されたことや、同社が本社を構えた品川インターシティのショールーム用スペースが空いたことなどもあり、同年9月にプロジェクトを本格的に立ち上げ、開設に至ったといういきさつを紹介した。

 野島氏は「このような場所は日本には他にない。一般のお客さまにも技術者にも来てもらうなどして、少しでも皆さんの役に立てれば。これからのロボット産業の発展を願っており、ノジマにもその『おこぼれ』を頂ければありがたい」と語る。なお、MIRAI ROBO SQUAREの出店コストなどは全てノジマが負担している。

ノジマの今井透氏 ノジマの今井透氏

 ノジマ 事業部顧問の今井透氏は、ソニーでAIBO、その後のVAIOでの新規ビジネス立ち上げ/設計生産に携わってきた自身の経歴を紹介。「FA領域ではロボットは当たり前だが、家庭の中ではまだまだこれから。真のパートナーたるための何かが足りていない。昨今、新しいセンシングデバイス、生成AI(人工知能)、フィジカルAIが進化を遂げ、米国と中国ではロボット開発が進みつつある。だが、さらなる市場拡大のトリガーとなるキラーアプリケーションは何かと考えると、メーカーが提案する機能や性能に加えて、お客さまの声がきっかけとなる可能性がある」と述べる。その上で「メーカーではないノジマが『デジタル一番星』を目指して今回の取り組みを始めたことは、大きなきっかけになる可能性がある。ロボット文化の育成や将来の可能性にかけて一緒になってやっていきたい」(今井氏)と会見の来場者に呼び掛けた。

CYBERDYNEの山海嘉之氏 CYBERDYNEの山海嘉之氏

 CYBERDYNEの山海氏は、2人の話を受けて「日本は産業用ロボットではジャパンクオリティーを作ってきた。だがそれらは生活空間には入りにくく、異なる開発能力が必要だ。やっとその段階に来た」と述べ、同社の事業や大学、内閣府における取り組みなどを紹介した。「中国ではロボット開発に約21兆円が投資されているのに対し、日本は数百億円と大きな差がある。しかし、コツコツ開拓して新しいビジネスを作っていこうという人たちの姿が見え始めた」(山海氏)という。

 そして同氏は、「今回、さまざまな方が導入検討やフィードバックをできる場所が世界で初めてできた。生活空間に投入されるロボットがこれだけ集まっている場所はない」と取り組みを絶賛。さらに「今の技術を使えば、人間には分からない生理状態なども捉えられる。それらが家電の中で展開される時代とつながっていく。そういう場になっていく。今後は屋内の地図はロボットが自動で作ってサービスが展開される時代になるし、そのような発想が生まれる場になる」と語った。さらに続けて、「日常空間で生活を支えてくれるフレンドリーなロボットが動き始めるようになるだろう。新しいものが出てくれば、さらに導入が広がる。そのきっかけになるMIRAI ROBO SQUAREは歴史に残る取り組みになる。未来が見える場になっていく」と強調する。

 開設記念のテープカットでは、RoboPathの多機能サービスロボット「RPX-100」がテープカット用のハサミを持ってきた。フランスEnchanted Tools製のヒューマノイド「ミロカイ」(MIRAI ROBO SQUAREには国内代理店である長倉製作所が出展)もあいさつした。

「RPX-100」がハサミを持ってきたEnchanted Toolsの「ミロカイ」もあいさつ (左)テープカットではロボット「RPX-100」がハサミを持ってきた。(右)Enchanted Toolsのヒューマノイド「ミロカイ」もあいさつ[クリックで拡大]
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