超音波画像診断装置とX線血管撮影装置の情報を統合するシステムを販売医療機器ニュース

シーメンスヘルスケアは、超音波画像診断装置とX線血管撮影装置の情報を統合する「syngo TrueFusion」の販売を開始した。超音波画像診断装置の画像をX線血管撮影装置の画像へ統合し、心構造疾患の治療を支援する。

» 2017年07月18日 15時00分 公開
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 シーメンスヘルスケアは2017年6月26日、超音波画像診断装置とX線血管撮影装置の情報を統合する「syngo TrueFusion(シンゴ・トゥルーフュージョン)」の販売を開始した。超音波画像診断装置の画像をX線血管撮影装置の画像へ統合し、心構造疾患の治療の際に、分かりやすいナビゲーション情報を提供する。

 syngo TrueFusionは、シーメンスの循環器用超音波画像診断装置「ACUSON SC2000 PRIME」が搭載するTrue Volume TEEからの情報を血管撮影装置「Artis」シリーズへ送信し、血管撮影装置の透視画像上に治療に関連する解剖学的/機能的ランドマークを表示する。

 これまで各装置が単独で取得していた画像情報を統合し、それぞれの画像を同期できる。そのため、複雑な手技でも術者が治療の状況を容易に把握でき、正確かつ効率的に治療を進められる。

 また、症状や手技に関する認識を手術チーム全体が共有しやすく、治療のワークフローが向上し、治療時間の短縮などが期待できる。さらに、ワークフローの向上により、使用される造影剤の低減や、治療時間の短縮による被ばく低減にもつながる。

 心構造疾患の治療では、リアルタイム3D TEEや3Dカラードップライメージングが広く活用されている。しかし、経カテーテルによる治療を行う場合はX線血管撮影装置の透視画像をガイドに手技が進められているため、超音波画像診断装置とX線血管撮影装置の情報を統合するsyngo TrueFusionが開発された。

photo 「syngo TrueFusion」の画像 出典:シーメンスヘルスケア
photo 超音波診断装置「ACUSON SC2000PRIME」(左)、X線血管撮影装置「Artis zee」シリーズ(右) 出典:シーメンスヘルスケア

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