血圧を測るだけで心房細動の可能性を検出するアルゴリズムを開発医療機器ニュース

オムロン ヘルスケアは、血圧を測定するだけで心房細動の可能性を検出する血圧計搭載アルゴリズム「Intellisense AFib」を開発した。米国食品薬品局のDeNovo認可を取得している。

» 2024年12月10日 15時00分 公開
[MONOist]

 オムロン ヘルスケアは2024年11月28日、血圧を測定するだけで、不整脈の1種となる心房細動の可能性を検出する血圧計搭載アルゴリズム「Intellisense AFib(インテリセンスエイフィブ)」を開発したと発表した。同年10月には、米国食品薬品局のDeNovo認可を取得している。

 Intellisense AFibは、血圧測定時に取得できる圧縮波データを解析して、心房細動の可能性を検出するためのアルゴリズムだ。心臓の拍動により駆出される血液により血管内壁にかかる圧力である圧縮派は、正常人では規則的だが、心房細動の症状がある人では波形が不規則となる。

 同社がこれまでに蓄積してきた圧縮派データに関する知見とAI(人工知能)技術を活用し、データ内の脈間隔の変化を詳しく解析することで、心臓細胞の可能性を判別できるようになった。

 Intellisense AFibを搭載した血圧計を使用することで、心電図を記録せずに心房細動の可能性に気付くことができる。

 心房細動は心原性脳塞栓症の原因の1つと言われ、日本での有病率は増加している。自覚症状を伴わない患者が約4割を占めるという報告もある。また、高血圧症患者では心房細動の発症リスクが約3倍に上昇することが分かっている。

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