トンプソン氏は「これまでも、これからも、ARCプロセッサは“組み込み機器”向けの製品として展開していく」と強調した。その一方で、HS4x/HS4xDの性能比較の対象として挙げたのは、ARMのアプリケーション処理用プロセッサコアである「Coretex-A9」や「Coretex-A7」、「Coretex-A17」などだ。具体的な性能比較として以下の4点を示した。
かつてはハイエンドプロセッサコアだったCoretex-A9だが、現在では後発のCoretex-A7やCoretex-A17とともに、ミッドレンジ以下の位置付けで利用されている。そして、IoT(モノのインターネット)のPoC(実証試験)では、エッジデバイスとして「Raspberry Pi」などの小型で安価な評価ボードが用いられているが、そのプロセッサコアは、Coretex-A9やCoretex-A7、Coretex-A17などとなっている。これらと比べて処理能力が高く、消費電力も低いHS4x/HS4xDは、IoT時代に最適なプロセッサコアというわけだ。
「無論、ARMの『Coretex-A72/73』やインテルなどのハイエンドプロセッサと対抗することはない。しかし、組み込み機器向けとはいえ、IoT時代に入ってより高い処理能力に対する要求は高まっている。そういった需要を取り込んでいきたい」(トンプソン氏)としている。
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